「持っている」 人に恵まれ今ここに サザンオールスターズには足を向けて寝られない 話の肖像画 喜劇役者、劇団SET主宰・三宅裕司<1>
《『今だから話せるナイショ話』では宮本氏のほか、伊東四朗氏、放送作家の高田文夫氏ら三宅氏に多大な影響を与えたレジェンドと、あのころの熱気を語り尽くしている》
SETが所属する「フィルム・イレブン」ごと芸能プロダクション「アミューズ」に入りました。
そこには、飛ぶ鳥を落とす勢いだったサザンオールスターズ(SAS)がいました。
アミューズは、私とSETを売り出すために「サザンの勝手にナイト あっ!う〇こついてる」(日本テレビ系、昭和59年4~9月)という深夜番組を始めました。
桑田佳祐さんたちが私たちのために一肌脱いでくれたんです。
桑田さんも慣れないコントに参加してくれて、「ユーミン(松任谷由実さん)や達郎(山下達郎さん)はこんなことしないだろうな」というアドリブで爆笑を取っていました。
本当にSASの皆さんには足を向けて寝られないですよ。でも、みんなバラバラに住んでいるので、どこに足を向ければいいですかね?(聞き手 慶田久幸)
■三宅裕司
みやけ・ゆうじ 昭和26年、東京都生まれ。明大経営学部卒業後、54年に劇団SETを旗揚げ。「ヤングパラダイス」(ニッポン放送)のパーソナリティー、「テレビ探偵団」「いかすバンド天国」(TBSテレビ系)で司会者としても活躍。朝の連続テレビ小説「ひまわり」(NHKテレビ)、映画「結婚しようよ」などで俳優としての評価も得た。2月21日から、紀伊國屋サザンシアターで小倉久寛と10年ぶりのコントライブを開催する。