地震と豪雨でタクシーが全休業…ボランティアの無料送迎に市が補助金
石川県輪島市は28日、元日の能登半島地震と9月の豪雨で被災し、タクシー会社全2社の休業が続く同市町野地区で、来年1月からボランティアの無料送迎サービスを始めると発表した。ボランティアの協力を得て住民の不便解消をめざす。 市によると、同地区で民間ボランティアの受け入れを行う任意団体「町野復興プロジェクト実行委員会」が運営を担う。電話で予約を受け、指定された場所へボランティアが送迎する。市は車両の管理費や予約調整のスタッフの人件費を支援する補助金240万円を補正予算案に計上した。 無償運送は、有償運送の「公共ライドシェア」などと異なり国への登録が不要で、実施までの手続きを早く進められる。市は今後、ライドシェアの導入も検討するという。担当者は「事業者ではなく一般の方同士が支え合う公共交通を作るための第一歩となれば」と話した。(椎木慎太郎)
朝日新聞社