体がだるくて眠れない…そんなときに試してみたい「柴胡桂枝乾姜湯」【薬剤師が教える漢方薬辞典】
ドラッグストアで陳列されていて、よく目にする漢方薬。 「苦いけど体によさそう」「葛根湯は知っているけど……」など、「そもそも漢方ってどんなもの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。 そんな基本的な漢方に関する疑問や基礎知識を、漢方の専門家にわかりやすく解説してもらいます。 写真はこちらから→体がだるくて眠れない…そんなときに試してみたい「柴胡桂枝乾姜湯」【薬剤師が教える漢方薬辞典】 今回のテーマは、「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」です。 あんしん漢方(オンラインAI漢方)所属のヨガインストラクター、高橋かなこさんに教えてもらいました。
柴胡桂枝乾姜湯はどんな方におすすめ?
漢方薬が目指すのは苦痛を和らげるための対症療法ではなく、根本的な解決です。 体質の改善に働きかけることのできる漢方薬は、「同じ症状を繰り返したくない」という思いに応えてくれます。 そのなかでも、柴胡桂枝乾姜湯はどんな方におすすめなのでしょうか? 具体的に見ていきましょう。 1.精神的に疲れている方 日ごろから精神的な負担が大きい方におすすめの漢方薬です。 体を温めて血流を促進し、胃腸の働きをよくすることで冷えをやわらげ、体の抵抗力を高めることで疲労感や不安感の軽減に役立つとされています。 (※1) 2.不眠の方 不眠は精神的ストレスなどから起こるものも多いといわれています。 そのため、心を落ち着かせ、精神疲労の回復を手助けしてくれる柴胡桂枝乾姜湯を服用することで、不眠解消にも働きかけてくれるでしょう。(※1) 3.更年期の不調にお悩みの方 更年期はホルモンバランスの変化により、ほてりや気分の不安定、疲労感などの不調があらわれやすい時期です。 柴胡桂枝乾姜湯は、自律神経を整えて体の余分な熱を発散してくれるので、このような更年期の不調にも効果が期待できます。(※1)
柴胡桂枝乾姜湯とは?
ここからは、柴胡桂枝乾姜湯の効能・効果や基本の飲み方を解説します。 1.効能・効果 心身が疲労し、だるさ、口の乾きなどを感じる方に適した漢方薬です。 生命活動を行うためのエネルギーを意味する「気(き)」を増やし、体にこもった熱を発散して心身の不調を整えます。 そのため、精神的に疲れている方や更年期の方におすすめの漢方薬です。 柴胡桂枝乾姜湯は、柴胡(さいこ)、括楼根(かろこん)、黄芩(おうごん)、甘草(かんぞう)、桂皮(けいひ)、牡蛎(ぼれい)、乾姜(かんきょう)の7種類の生薬が配合されています。(※2) 体の水分バランスを整えてくれるので、過剰な発汗を抑える働きも期待できます。 2.基本の飲み方 食前または食間(食後2~3時間後)に、水もしくはぬるま湯で服用してください。(※2)