「子どもを産める年齢の女性」にこだわる独身おじさんはなぜ多い?結婚と年齢ハンデの現実
高齢男性でも“若い嫁”が来ると思っているバグ
一般に、アラフィフ男性が「子どもが産める年齢」という条件を出す場合、自分よりも10歳以上年下の女性を求めているはず。ヘタしたら20歳以上も年下の20代を想定しているのかもしれません。 親の介護がないとしても、将来、本人の介護が必要になる可能性は高いでしょう。女性は出産というタイムリミットがあるのに対して、男性は自分が高年齢であるデメリットをあまり考えないリアルな状況が見えてきます。 婚活コンサルタントでマッチングの現場を長年見てきた菊乃さんは、「還暦近い男性が『子どもを産める年齢の女性』を希望したり、 年収300万円台40代で誰ともマッチングしない男性が『30代の女性希望』と言ったりする、メタ認知がバグっているケースが多々ある」と指摘します。 つまり、投稿した男性のような人は婚活市場ではまったく珍しくない。けれど、実際にマッチングが成功するケースは非常に少ないそうです。それでもなお男性が自身のスペックをフル無視しながら当然のように若い女性を求めるのは、「昭和の価値観を引きずっていることが原因」だと菊乃さんは話します。
今や、一番多いのは「同い年で結婚」
「初婚夫婦の年齢差はどんどん縮小していて、いまや同い年夫婦の割合が22.3%と最も多いのです(厚生労働省「人口動態統計」2022年)。でも昭和時代は男性が年上の夫婦が多かったので、昭和生まれにとって“年下妻”が当たり前なのでしょう。 また昭和の価値観では、“モテる男性の条件”として年収を挙げる男性は多いです。年収が高ければ、若い女性と結婚できると勘違いしている。男女問わず、ご自身の思う『異性が重視するポイント』は実際と乖離しているケースは多いです」(菊乃さん) 1970年→2022年の初婚夫婦を比べると、「夫婦同年齢」は10.1%→22.3%に倍増、「妻が年上」も10.3%→24.3%に増えています。 また、2022年で約72%は「年齢差3歳以内」におさまっています。「ずっと年下の女性と結婚」はレアケースなのです(人口動態統計)。