【P5X】『ペルソナ5: The Phantom X』試遊レビュー。ソシャゲ的ではなく、ほぼ『P5』な遊び心地。バトルは踏襲しつつも細かなチューニングが新たな味わいに【TGS2024】
2024年9月26日~9月29日、千葉・幕張メッセで開催中の“東京ゲームショウ2024”(TGS2024。9月26、27日はビジネスデー)。 【記事の画像(21枚)を見る】 セガ/アトラスブースでは、日本でのサービスインが発表されたばかりのスマートフォン・PC向け運営型タイトル『ペルソナ5: The Phantom X』(P5X)をいち早く体験できる。実際に試遊をしてのプレイインプレッションをお届けする。 ブースには本作のオリジナルキャラクターであるワンダー、クローザー、ソイ、ウィンドがコンパニオンとして登場していた。 会場でキャンペーンに参加すると、メモやオリジナル団扇などのプレゼントが手に入る。 ふたつの選べる試遊モード 『P5X』は、『ペルソナ5』(『P5』)を題材にしながらも、新たな少年少女たちが登場し、まったく新しい物語をくり広げるRPG。中国のPerfect Worldがセガ、アトラスと共同開発し、中国と韓国ではすでに4月よりサービス中だ。 そんな本作が、いよいよ日本で配信決定。配信時期は不明だが、2024年10月6日までクローズドβテスト参加者を募集中。日本でのサービスインもそう遠くないのかもしれない。 試遊時間は約30分間。ストーリーの序盤を楽しむのか、それともバトルに特化したチャレンジモードを遊ぶのか、2種類のルートを選択できる。基本的には物語の末端を感じたい人は前者を、本作のやり込んだ先のバトルを体験したい人は後者を選ぶといいだろう。 『P5』とは異なる新ストーリー ストーリーは『P5』とは異なるようで、主人公はジョーカーではなく、自身を“ワンダー”と名乗る高校生。怪盗やペルソナが存在する世界観、日本が舞台であることはそのままに、『P5』とは異なる物語が語られる。 どこまで同一の世界・時系列かは不明だったが、学園生活とダンジョン“メメントス”を行き来するサイクルや、現実に起きるシリアスな怪奇事件などは、まさに『P5』らしさ満点。シリーズファンには馴染みやすいほか、物語もまったく異なるものが展開されるので、オリジナル版→アップグレード版、アニメ版などで何度も物語を見たファンとしても、新鮮な気持ちで楽しめる。また、直接的な関係が薄いので、『P5』を遊んだことがない人でも問題なく物語に入っていけるだろう。 アニメシーンを織り交ぜての会話劇、3Dキャラクターが動き回る演技やフィールド移動など、プレイフィールは運営型ながらにいわゆる家庭用RPGにかなり近かった。逆に言えば、あまりにも『P5』らしくて大丈夫かと不安になるほど。 運営型のRPGといえば、まあ「ゲームを始めたら戦闘からすぐ始まる」、「物語の盛り上げどころからすぐスタートする」など、遊び始めた人たちがすぐ飽きないような工夫をしていることが多いが、『P5X』はとにかく序盤から物語重視。 悪夢に悩む主人公は、あるとき人語を話すフクロウ“ルフェル”と出会い、そしてペルソナ使いとして覚醒する。そこから最初のチュートリアル戦闘が始まるわけだが、そこまでで試遊時間の多くを占めるくらいに、序盤の物語がじっくりと語られていた。 さすがに若干はハイライト気味に物語は展開するとはいえ、『P5』をそのまま運営型タイトルとして落とし込んだようなイメージで遊べるのが、むしろ好印象。『P5』が運営型タイトルになると聞いても、いわゆる「ソシャゲ系か」と馴染めないプレイヤー層もいるとは思うが、そんな方々にこそ「いやこのタイトルは大丈夫そう!」と言いたい。 都合により主人公が覚醒するまでの末端しか味わえなかったが、ここから本作ならでは登場人物とどう出会っていくのか、そしてどんなドラマが展開していくのかがとても楽しみだ。 試遊では出会えなかったが、イゴールも登場するようだ。 基本はそのままにチューンされたバトル 残りの試遊時間で、バトルチャレンジコンテンツをプレイ。バトルは主人公+3人のパーティーメンバー+サポート役といった構成で挑む。主人公は変更できないが、仲間の3人のみ試遊では用意されたキャラクターに変えることもできた。 バトルはほとんど『P5』と同じで、敵の弱点属性を突いて“1MORE”を発生させ、もう1度行動。ダウンを狙って、全員ダウンさせてからの“総攻撃”で全体攻撃など、だいたいのシステム・基本戦術は同じ。『P5』ならではの“銃”コマンドもあった。 ただ本作ならではにチューニングされている部分もある。本作はキャラクター&ペルソナの1セットがユニットであり、ユニットごとに使用できるスキルが決まっている様子(パッシブスキル的なものも存在する)。キャラクターによって役割がある程度決まっていて、たとえばモルガナならヒーラーといった感じのようだった。 また、バトルシステム自体も、細かい部分が異なる。たとえば、1MOREを発動させたらもう1度コマンドが選べるのではなく、特定の仲間にバトンタッチして追加攻撃をするシステムになっていた。追加攻撃のコマンドは固定のようだ。 敵の弱点を突く、または物理攻撃でクリティカル発生で確実にダウン……ではなく、ダウンゲージを削り切るとダウンするシステムだった。バトンタッチも含めて、『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』から取り入れたような印象を受ける。 仲間のサポートメンバーはターン消費せずに、選択したサポートスキルを発動できた。ほかにも倍速バトルや、オートバトルも存在。基本的には『P5』ながらに、システマチックに戦っていく本編とは異なり、ある程度は運営型系RPGの要素をミックスしたようなプレイフィールだった。 心の怪盗団との関係性も気になる! 正式サービス時には、基本は『P5』と同じようにジュブナイルな物語を追いながら、やり応え満点のバトルやダンジョン探索をくり広げていくとのこと。詳細は不明だったが、ジョーカーやモルガナなど、『P5』の主役たちもパーティーの仲間のひとりになっていた。課金形態の基本はキャラクター&武器ガチャとなっているそうので、ゲスト的に参戦するのだろうか。それとも物語に大きく絡むのか、気になるところだ。 関連記事