5-4で昌平が勝利し準決勝へ 市立浦和は驚異的な粘りも及ばず
令和5年度埼玉新人戦(新人選手権大会)の準々決勝4試合が2月12日、埼玉県内2会場で行われた。 【フォトギャラリー】市立浦和 vs 東京成徳大深谷 昌平高校人工芝グラウンドで行われた第1試合。先の第102回全国高校サッカー選手権大会で埼玉県代表として出場。本大会ではベスト8まで勝ち上がった昌平と市立浦和との対戦。終盤に追い上げられるも昌平が5-4で逃げ切り4強入りを決めた。 先制したのは昌平。前半17分、ゴール正面、MF6甲斐田裕大(2年)のパスを受けたFW9中村公亮(2年)が鮮やかに突き刺し、ゴール。続く22分、昌平はMF8冨田邦元(2年)のパスを受けたMF6甲斐田が決め、追加点。小気味いいパス交換で崩しにかかる昌平が試合の主導権を握り続けた。一方の市立浦和、速いプレスをかけ、ボールを奪えるものの、攻め手に欠き、昌平陣内に攻めこむチャンスすらなかった。 後半も前半同様、昌平ペース。後半12分、MF6甲斐田のマイナ巣のクロスからFW 9中村がふたたび決め、3点目。このままでは終われない市立浦和は15分、CKから最後はDF4高橋遥斗(2年)が押しこみ、ようやく反撃。 しかし、22分、中央MF6甲斐田のパスに左サイドからオーバーラップしたDF 2森井智也(1年)が決め、4点目。さらに26分、カウンターからMF10岩谷勇仁(2年)がゴールネットを揺らす。 残り時間約15分で4点差。昌平の勝利と思われたが、そうではなかった。ここから市立浦和は迫力ある追い上げを見せる。 30分、DF4高橋のロングパスを受けたFW11横井葵(2年)が冷静に決め、2点目。37分にはカウンターから飛び出したFW11横井が決定機を作ったが、ここは昌平GK白根翼(2年)がファインセーブ。市立浦和の勢いは止まらず、39分、左サイドからDF5田邉快斗(2年)のクロスからFW11横井が相手に囲まれながらも押し込み、3点目。アディショナルタイムに入った40+2分、コーナーキックから途中出場MF24村上光希(2年)が低い体勢から頭で押し込み、4点目。さらに40+3分、市立浦和、コーナーキック。キッカーはMF10高橋隼(2年)。直接、狙ったボールは惜しくもバー直撃。「コン」と乾いた音が響くと、スタンドから歓喜とため息がこぼれた。 終盤、市立浦和が驚異的な粘りを見せ、3得点をしたものの、あと一歩、及ばず、試合は5-4で昌平が辛くも競り勝ち、準決勝進出を決めた。 2得点を挙げた昌平FW9中村は「自分をフリーな位置に置けるように、マークを外す動きがうまくいきました。(2点目は)ボールばかりに目がいっていたので、一歩、引いて、マイナスのパスが来ると思い、ポジショニングをとれたことがゴールにつながりました」と振り返った。 なお準決勝は2月17日に行われ、昌平は西武台と対戦する。 (文・写真=佐藤亮太)