「鷹野はこれまでにないキャラクター」菜々緒が見た目は有能、中身は無能な主人公を演じる<無能の鷹>
菜々緒主演の金曜ナイトドラマ「無能の鷹」(毎週金曜夜11:15-0:15ほか、テレビ朝日系)が、10月11日(金)より放送スタートする。このたび、同作に出演する菜々緒、塩野瑛久、井浦新にインタビューを実施。役どころや自身のギャップについて語ってもらった。 【写真】圧倒的有能オーラを放つ菜々緒“鷹野”に見惚れる塩野瑛久“鶸田” ■「どんな人に対してもフラットで影響されないところが魅力的」 ーー同作は、有能そうな見た目なのに実は無能な女性と無能そうに見える男性がタッグを組んだ脱力系お仕事コメディー。想像を絶するレベルの圧倒的無能な新入社員・鷹野ツメ子を菜々緒、鷹野と同期で実力はあるのに気弱そうな見た目から無能となめられる残念なヘタレサラリーマン・鶸田道人を塩野瑛久、真面目で勤勉でいい人過ぎて損しがちな鷹野の指導係・鳩山樹を井浦新が演じる。 菜々緒:鷹野は驚くほど仕事がデキないですが、とにかく自分に嘘がなく常に自分らしくある人。どんな状況でもどんな人に対してもフラットで影響されないところが魅力的で憧れます。これまでにないキャラクターだと思います。 塩野:鶸田は良くも悪くも普通な人。緊張もするし空気も読める。ただ、いざというときにうまくできないことにコンプレックスを感じていて…。だからこそ、鷹野と出会って彼女の自立した考え方に感化されます。鶸田から見た鷹野は不思議でもあるけど、どこか憧れの感情もある気がします。 井浦:鳩山はナチュラルでネイティブな優しさを持っている人間。そういう人っていつもどんな顔をしているのか、何に心を寄せているのか…かなり気になります。そして自分が持っていないものや文化の違いも受け入れようと努力できる人物でもあるのがすてき。そういう鳩山をどう演じるか。とりあえず楽しみながら演じたいです。 ■「ちょっと深呼吸しようと投げ掛けられる作品になれば」 ーースマートな身のこなしに落ち着いた声、自信にあふれているのに謙虚な立ち振る舞いを見せる鷹野が無能だなんて誰も信じない。そんなギャップが笑いを生み出す。 菜々緒:鷹野が突拍子もないことをすることで展開されていくストーリーですが、キャラクターを見ると意外とどこにでもいそうな人ばかり。ファンタジーと現実の融合を楽しんでいただきたいです。 塩野:視聴者は鶸田目線で物語を見て、鷹野に驚いたり気づかされたりしていくはず。鶸田として思いっ切り振り回されたいです。 井浦:頑張っている人がたくさんいる今だからこそ、受け入れられる作品なのかな。見てくださる方に、ちょっと深呼吸しよう、立ち止まってもいいよと投げ掛けられる作品になればいいなと思います。 菜々緒:主人公が最初から最後まで全く成長しないのが新しい。この時代だから響くと思います。 ■「あまりにも足が遅くて後ろがザワザワして(笑)」 ーー鷹野は見た目と中身のギャップで周りを翻弄していくが、意外と誰にでもギャップはあるようで…。 菜々緒:私、アクションを演じることが多いからか運動神経がいいと思われがちですが、足が遅いんですよ。以前、時代劇で私が先頭に走って後ろに人が付くというシーンを撮影したとき、あまりにも足が遅くて後ろがザワザワして(笑)。 塩野:役のイメージに引っ張られることがあります。僕は私生活でもそのとき演じている役に影響されがちで…。久しぶりに会う友人に調子に乗っていると思われたり、大人し過ぎて他人行儀と思われたりしないかドキドキします。 井浦:それを言うなら、僕はクールな役やデキる男の役をいただくことが多いけど、実は真逆で。僕自身はかなり泥臭いのにスマートな役のイメージの方が強いので、違うのに…と思っています。 菜々緒:そう考えると鷹野って意外と身近。鷹野ほど突き抜けられないかもしれませんが、彼女から何かヒントをもらって毎日を楽しく過ごしていけるといいですね。 取材・文=玉置晴子 ※「月刊ザテレビジョン」2024年11月号より