「日本全国さがしても積算書は存在しない」 町長が断言した文書か 県庁で発見 実態見えない公共工事
宮地篤 大任町議 「ごみ処理施設と埋め立て処分場に関して詳細な資料がないということで、本当にないのか質問したんですけど回答は全く得られなかった」「見積書を取っても全て黒塗り。これでは説明責任は全く果たしていないとは思います」 ■「日本全国探しても積算書は存在していない」町長が断言 3つの施設の建設工事の積算資料について、永原町長は、去年田川市議会などで繰り返し「存在しない」と断言しています。 大任町 永原譲二町長 「ここにいう特殊のプラントについては、市町村、大任町には積算書が存在していないんですよ」「この方式を採って入札した場合については、日本全国探しても積算書は存在していないんですよ」 一方で、この時永原町長は工事の費用を大幅に値引きさせたと主張しました。 大任町 永原譲二町長 「最終的に決まったのが、ネゴ交渉行いました、220億円。ここだけ見てもいくらまけてます、予算から。28億円ですね。最終的にし尿処理場で20億円減額させました」「大任町、ものすごく頑張ったんです。それがなぜ、大任町が悪者になるんですかね」 大任町は一部の価格のみが見える黒塗りの文書を開示しましたが町長が成果として誇る価格交渉の過程は不明です。 ■福岡県庁に残されていた文書 RKB今林隆史記者 「大任町から出てこなかった文書は福岡県庁にはないか、情報公開請求してみました。これから受け取りに行ってきます」 RKBは、3月福岡県に情報公開請求を行ない、一部の資料が開示されました。 福岡県の担当者 「こちらの方の施設が会計検査の対象になりまして、その関係でたまたまうちの方で町の方から提供いただいた」 し尿処理施設に関し、国の会計検査院は対象でない施設についても交付金を受け取っていたとして大任町に3600万円を返還させました。 開示されたのは過大に請求した交付金を返還したことを報告するため、大任町が福岡県に提出した資料でした。 RKB今林隆史記者 「公開された文書には工事に関する詳細な金額が記されています」 福岡県によると残りの2つの施設は建設中で会計検査の対象になっていないため県に文書はないということです。 この文書は田川地区の議員らが入手したのと同じものでした。