中村勘九郎、中村七之助ら出演『きらら浮世伝』『人情噺文七元結』特別ビジュアル公開
令和7(2025)年2月歌舞伎座、松竹創業百三十周年『猿若祭二月大歌舞伎』で上演される『きらら浮世伝 版元蔦屋重三郎魁申し候』『人情噺文七元結』の特別ビジュアルが公開された。 『人情噺文七元結』の特別ビジュアル 『きらら浮世伝』は、昭和63(1988)年に銀座セゾン劇場で十八世中村勘三郎(当時 勘九郎)が蔦屋重三郎を演じた伝説の舞台が、中村勘九郎の主演で歌舞伎となってお目見得する話題作。綺羅星の如く輝きを放つ若き才能を見出し、江戸文化の百花繚乱を極めた蔦重が、幕府の弾圧に立ち向かい時代を駆け抜ける青春群像劇で、蔦屋重三郎を勘九郎、吉原の遊女お篠を中村七之助が勤める。 公開されたビジュアルは、脚本・演出の横内謙介による「勘九郎さんは写楽、七之助さんは歌麿の美人画のようなイメージで!」という撮影のアイデアをもとに、勘九郎と七之助が撮影現場でイメージを膨らせたという。そして、浮世絵をただなぞるだけではなく、勘九郎は歌麿や写楽を見出し、時代の先端を駆け抜けた蔦重の熱き魂を解き放つかのように咆哮する姿、七之助は煌びやかな衣裳に身を包み、どこか思案に耽りながらも空の彼方を見つめる姿が映し出されている。 また『人情噺文七元結』は、三遊亭円朝の人情噺をもとにした笑いあり涙ありの世話物の人気作。腕の立つ左官の長兵衛は、大の博打好きで、女房お兼との喧嘩が絶えず、それを見兼ねた娘のお久はひとりで吉原へ向かう。娘の孝心に心を入れかえた長兵衛だったが、吉原からの帰り道、身投げしようとする文七に出会うと……。今回の上演では、左官長兵衛を勘九郎、女房お兼を七之助、長兵衛娘お久を中村勘太郎、手代文七を中村鶴松が勤める。 ビジュアル撮影に際して、勘九郎から「家族写真のように撮りたい」という提案が。撮影が始まるや否や勘太郎と鶴松の肩を抱く勘九郎に、そっと寄り添い微笑む七之助の姿。実際の芝居では登場しないながらも、和やかで楽し気な雰囲気の家族集合の場面はまさに『文七元結』の世界を表現し、中村屋ファミリーが揃って上演する『文七元結』の登場に期待が高まる。 撮影とアートディレクションは、BOØWYや布袋寅泰の撮影・アートワークをはじめ、数多くのアーティストのクリエイションを手がけてきた永石勝が担当した。 <公演情報> 歌舞伎座 松竹創業百三十周年『猿若祭二月大歌舞伎』 【上映演目】 昼の部(11:00開演)『鞘當』『醍醐の花見』『きらら浮世伝』 夜の部(16:30開演)『阿古屋』『江島生島』『人情噺文七元結』 2025年2月2日(日)~25日(火) 会場:東京・歌舞伎座 ※2月10日(月)・18日(火) は休演