リランキング1位も『通過点』 河本結、復活Vへの道【2024年“この1シーン”】
白熱のシーズンが終わった国内女子ツアー。その今季全37試合を振り返り、大会ごとに印象に残った“1シーン”を紹介する。 【写真】河本結がドレスに着替えたら ■ニチレイレディス(6月14~16日、千葉・袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース、優勝:岩井明愛) 河本結が第1回リランキング(以下RR)を1位で突破。その背後には、絶え間ない努力とストイックな姿勢があった。 「ニチレイレディス」終了後、第1回RRが実施された。昨年、河本はこのリランキングで70位となり、中盤戦の出場権を失う悔しい経験をした。しかし、今年は圧倒的なポイント差で1位に立ち、昨年とは一転した姿を見せた。 昨季の河本は31試合中16試合で予選落ち。特に開幕戦から4戦連続で決勝に進めないなど、苦しいシーズンを送った。9試合連続予選落ちも経験するなどスランプに苦しんだが、今年はQTランキング4位の資格でツアーに復帰。開幕戦では予選落ちしたものの、その後は安定した成績を残し、トップ10入りの常連となった。 河本の復活の鍵は、徹底した食事管理と技術の向上だった。「全米女子オープン」出場時も栄養士から渡されたメニューを基に食事を選び、体調管理に余念がなかった。さらに、2年前からパッティングコーチの橋本真和氏とともに取り組んだ改革も成果を上げた。今年に入り、昨年60位だった平均パット数が飛躍的に向上。「ストロークとテンポを変えた」と語る改革は、数字としても結果を残した。 RR1位となり、中盤戦の出場権を手中に収めた河本だが、「RRは通過点。まだホッとはしていない」とストイックな姿勢を崩さない。「やることは変わらない。その試合に100%で迎えられる準備を続けるだけ」。2カ月後。河本は「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりの勝利を挙げることになる。