来季米ツアー参戦の竹田麗央 仲良しの“先輩”をアメリカへお誘いも「全然…」とつれない返事に思わず苦笑い?
先輩・小祝さくらへ「何回も(誘いを)してるんですけど…」
アメリカでも母とのタッグで戦い続ける。 2024年JLPGAツアー年間女王・竹田麗央が今季の自分を振り返り、来季主戦場にする米ツアーでの展望を語った。 【写真】竹田麗央&小祝さくらの着物2ショットも! これが今季のツアーを彩った女子プロたちの豪華絢爛“ドレスアップ”ショットです
地元・熊本が舞台の「KTT杯バンテリンレディス」での初優勝から、8勝を挙げたうちの1つは米ツアーの試合でもある「TOTOジャパンクラシック」。これで来季の出場権を手にして、予定していたQシリーズファイナル(最終予選会)には行く必要がなくなった。 来季の同ツアー開幕は1月末。11月末の日本ツアー終了から2カ月弱しかシーズンオフがない中、あいさつ回りや契約先の仕事、表彰ラッシュなどで目まぐるしい日々を送っている。 オファーが殺到したメディアに対しては、地元・熊本で合同取材会という形で丸一日じっくり向き合った。両親のあいさつで始まった“メディアデー“では、女王になっても変わらない素朴で素直な表情を崩さなかった。 「こんなに優勝できると思っていなかった。99点です。楽しいシーズンでした」と振り返った2024年。来季の転戦体制についても、これまでと変わらないスタンスで臨むことを明言した。 日本勢の中にはキャディー、マネジャー、通訳などを中心にした“チーム”を組んで転戦する者も少なくない。そんな中、竹田は「基本は母と2人です。時々、英語ができる人に来てもらいますけど」と、落ち着いた口調で打ち明けた。 母の哲子(さとこ)さんは、日本ツアーに出場していたこともあるプロゴルファーだ。日本で賞金女王となり、米ツアー経験もある平瀬真由美の姉でもある。娘のプロデビュー当時はキャディーとして支え、最近はバッグこそ担がないが常に帯同してサポートをしている。 米国でも“そのまま”の体制を維持。現地での細かい部分では、松山英樹とも契約を結ぶTCI(ターナー・コミュニケーションズ・インターナショナル)のサポートを受けることになる。 先輩・小祝さくらとの仲良しぶりが知られているだけに、厳しい試合が続く中でリラックスできる時間の大切さも身にしみて分かっている。「いろいろな話ができたし、試合が終わってからご飯食べて楽しい時間を過ごすのは大事です」と言い、小祝を米ツアーに誘ったこともあると話す。 「何回も(誘いを)してるんですけど、全然…」と、つれない答えが返ってきたというが、米ツアーでも仲のいい友人をつくれるといいのでは? と問うと「英語ができたら」と苦笑。それでも“チーム”ではないぶん、友人もできやすい状況にある。 「まずは1年間いろんな国でプレーして、自分のゴルフのレベルを知りたい」と期待を胸に目を輝かせているが、その前に英気を養うのはやはり地元・熊本だ。 多忙な中でも、すでに地元の友人たちと食事をする時間を持ち、年末年始も短い休日を満喫するつもりでいる。「温泉に入ってゆっくりして、おいしいものをたくさん食べて出発します」。一番食べたいのは、行きつけの寿司屋で食べる大好物のシマアジだ。 一方で、12月25日に仕事を終えたらすぐに来季に向けて始動することも明言。オンとオフのスイッチをうまく切り替えて、新天地での活躍を誓う。 「なかなか日本でプレーできないけど、アメリカからいいニュースを届けたい」という地元へのメッセージは、その決意の表れだ。
竹田 麗央(たけだ・りお)
2003年4月2日生まれ、熊本県出身。21年プロテスト合格で同期には櫻井心那、神谷そら、川崎春花らがいる。母親はツアープロの平瀬哲子、叔母は元賞金女王の平瀬真由美。24年「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初優勝。9月には「ソニー 日本女子プロ選手権」「日本女子オープン」と国内メジャー2連勝を達成した。日米共催大会「TOTO ジャパンクラシック」を制し、米ツアー出場権を獲得。シーズン8勝を挙げて初の年間女王に輝いた。ヤマエグループHD所属。
小川淳子(ゴルフジャーナリスト)