短命に終わった悲運のハッチバック|パワー競争に新テクノロジーの搭載。1980年代から90年代初頭に誕生した面白いクルマたち
【短命に終わった悲運のハッチバック】 1980年代から90年代初頭までの10数年間、この頃に誕生したクルマたちは本当に面白い。激烈になったパワー競争では、ターボエンジンに始まり、ツインカムやV型6気筒エンジンが登場し、80年代後半には自主規制を設けることとなる280psにまで達した。 【画像11枚】飛躍的に向上した技術や、社会の生活スタイルの変化に合わせ、さまざまなクルマたちが誕生した 新テクノロジーも次々に生まれ、ABSや4WS、電子制御サスペンション、ついにはエアサスまで誕生。エレクトロニクス分野も発展が著しく、80年代の象徴ともなったデジタルメーターやマルチビジョンなど、ファンせん望のアイテムが数多くリリースされている。 飛躍的に技術が向上したかたわら、車種バリエーションの増加も目立った。セダンは小型から大型まで隙き間を埋めるように登場し、スペシャリティーカーが地位を確立。4WD車やワゴンも拡大し始めた。 TOYOTA SPRINTER CIELO 87年にデビューした6代目スプリンター。その5ドアハッチバックがシエロの名を与えられて独立車種となった。5代目スプリンターにラインナップされた5ドアリフトバックの後継モデルという位置付けだが、そのスタイルはまったく異なり、リアセクションはガラスエリアが広いスタイリッシュなデザインだ。91年にスプリンターが7代目に移行すると同時にモデル廃止に。 HONDA QUINT INTEGRA クイント改めクイントインテグラとして85年にデビュー。80年代を象徴するリトラクタブルヘッドライトの採用や、全車DOHCエンジンを搭載し、アコードの下を埋めるスポーティーで軽快な若者向けというキャラクターが特徴。ボディタイプは3ドアハッチバッククーペ、4ドアセダン、5ドアハッチバックセダンの3種類を用意(セダンは86年に追加)。89年のフルモデルチェンジで5ドアハッチバックセダンは消滅。 初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部