転職先の雇用契約に「賞与月数:1.5」という記載が。前の職場は「夏冬:各2ヶ月」でしたが、賞与月数はこんなに違うものなのでしょうか?
同じ仕事をしていても、勤務する会社によって賞与の支給月数や金額は異なります。また、賞与の考え方も異なることがあります。では、 どのような要因が賞与の支給に影響を与えているのでしょうか。 本記事では、賞与の基本知識(支給金額、支給時期、支給形態)を押さえたあとで、支給月数と支給額の違いについて、詳しく見ていきましょう。
賞与の基本知識
賞与は従業員に対する追加報酬として、定期給与とは別に特定の時期に支給されます。この特別給与は、従業員の努力を認め、企業収益の一部を還元することが目的です。法律で定められた支給義務はなく、企業の裁量により支給額やタイミングが決定されます。 ◆支給金額 賞与支給の実態はさまざまで、従業員の基本給に基づいた額を支給する方式から、業績連動型で変動する方式まで存在します。前者の例でいえば、基本給の数ヶ月分相当を年に2回、夏と冬に支給するケースがあります。この場合、基本給が30万円の従業員が2ヶ月分の賞与を受け取ると、賞与総額は60万円です。 ◆支給時期 賞与の支給時期は、企業により異なります。年2回、夏と冬の業績を踏まえて支給される形が一般的です。支給時期を定める際、企業は資金繰りや従業員のモチベーション維持など、複数の要素を考慮する必要があります。 ◆支給形態 賞与の形態は主に、月給の〇ヶ月分などといった形で賞与支給額が決定される「基本給連動型賞与」や、企業の業績に応じて変動する「業績連動型賞与」、決算時の企業業績を反映した「決算賞与」、従業員への感謝を表す形で支給される「寸志」の4通りがあります。 特に業績連動型賞与の場合は、企業の売上高や利益率が支給額に影響を及ぼすので、良好な業績時には支給額が増える可能性があります。 さまざまな形態と支給基準を持つ賞与は、従業員にとって重要な収入源の一つです。企業側は、賞与制度を通じて従業員の士気を高め、長期的な企業成長に寄与する人材を確保しようと努めます。賞与の適切な運用は、良好な企業文化を形成し、従業員の満足度を向上させる重要な要素となるでしょう。