豊後大野市で12月1日にひょうたん祭りと深山神楽 地域の伝統文化「見に来て」
大分県豊後大野市で12月1日、地域の伝統文化に触れる二つのイベントがある。それぞれの主催者が来場を呼びかけている。 ▽ひょうたん祭り 千歳町柴山の柴山八幡社周辺で。大きなわらじをはいた神の化身「ひょうたん様」が練り歩く奇祭で、800年以上続くとされる。 午後1時ごろ、同八幡社近くを出発。お供を連れてのっしのっしと歩き、肩に下げたひょうたんから住民らにお神酒を振る舞って無病息災や家内安全を願う。 現在、同町柴山と高畑の計6班が順番に担当しており、今回は辺田部・岩下地区が当番。11月23日には仕切り役「座元」の益永哲章さん(50)方でもち米のわらを使って大わらじを作り、長さ1・3メートル、片足の重さが約16キロに仕上げた。 ひょうたん様を務める尾石辰美さん(72)は「一世一代の晴れ舞台。無事に歩き、地域住民らの健康などを願いたい」と話した。
▽第25回深山流岩戸神楽交流大会 午前9時から、朝地町坪泉の朝地公民館特設会場で。第12回朝地神楽祭りを兼ねて実施する。観覧無料。 深山流を継承する豊後大野、竹田、大分各市の9神楽座が出演。「綱武(つなのたけ)」「天皇遣(てんこうけん)」など11演目を舞う。 当番社・朝地神楽保存会の古沢誠一会長(48)は「軽快で勇壮な舞を披露する。多くの人に見に来てもらいたい」とPRしている。会場にはキッチンカーや出店も並び、餅まきや豪華景品が当たる抽選会もある。 深山神楽は1200年ごろに建立された同町市万田の深山神社に伝わるもので、1787年に始まったとされる。御嶽、浅草と合わせて大野系岩戸神楽と呼ばれ、3流派の中で最多の36演目がある。