無駄を削ぎ落としたウェアを提案、エンフォルドの新ライン「アーキタイプ」が始動
バロックジャパンリミテッドが手掛けるウィメンズブランド「エンフォルド(ENFOLD)」から、新ライン「アーキタイプ(archetype)」が2025年春夏シーズンにデビューする。2025年1月13日から順次、エンフォルドの直営店や公式オンラインストアなどで取り扱いをスタートし、デビューに先駆けて、11月22日には関係者を集めたイベントを開催。ファーストコレクションが披露された。
エンフォルドは、デザイナー 植田みずきが2012年に設立。当初はミニマルなデザインのアイテムを展開していたが、時を経るごとに徐々にアップデートされ、装飾性が高いものに進化していった歴史がある。こうした方向性は顧客から好評を得ている一方、当初のミニマルなデザインを求める声もあり、デザイナーの植田自身にもシンプルで上質なモノづくりを追求したいという想いが芽生えたことから新ラインの立ち上げに至った。 アーキタイプでは、さまざまなキャリアを積み重ね、日々を強く美しく生きる人たちをメインターゲットに掲げ、ハイクオリティな洋服を提案。アイテムが持つ空気感などエンフォルドをエンフォルドたらしめる最低限の要素だけを残し、素材やシルエット、サイズ感を再考することで、心地良く着用られるエンフォルドの「原型(=アーキタイプ)」を提案する。 ファーストコレクションは、ジャケットを中心に構成。「他のブランドを見ても今の自分が心の底から着用したいと思えるジャケットがなかった」という植田は、まず日本の生地を使った上質なテーラードジャケットの製作に取り組んだ。部位によって生地の厚さに差をつけるなど試行錯誤を重ね、女性の身体が最も綺麗に見えるアイテムに仕上げたという。2025年春夏コレクションでは、ジャケット類を中心にMD構成を考え、パンツやスカート、シャツなど22型をラインナップする。 エンフォルドとアーキタイプの一番の違いは、生地と縫製だ。アーキタイプでは、主に日本とイタリア製のグレードの高い生地を採用しており、縫製も従来の中国工場から日本工場に変更。妥協を許さない生産工程で、アイテムの平均価格はエンフォルドの2倍ほどとなっている。 目先の目標としては、単発で終わらずにラインを継続的に展開していくことを挙げる。「自分が続けたいと思っても、お客様に受け入れてもらえなかったら続けることはできない。まずは来シーズン、再来シーズンと新作を発表することが大切」と植田。将来的には、ラインをエンフォルドから独立させて一つのブランドにしていくことも視野に入れる。