「過去は変えられないけど…」つらい経験を一瞬でポジティブに変える方法とは?
とはいっても、これはすべて“もしもの話”です。 過去に戻って検証もできないので、いってみれば、終わったことを後悔しないようにするための、“前向きな言い訳”なのかもしれません。 もし、もっと早くに漫画家を目指していたら、今とは違う作品を描いていて、今ある作品は生まれなかったと思います。 そう考えると、「人生は何事も経験だし、始めるタイミングに遅すぎることはない」といえます。 ● 自分に都合良くとらえるほうが 人生はもっと生きやすくなる 似たような話で、映画や漫画で、「もっと早く知りたかった」ってのもありますね。 たしかに、もっと早く知っていたら、また違った感動を味わっていたり、その後の人生が変わっていたかもしれません。 でも、その当時に知ったとしても、今と同じ感動を味わえるかはわかりません。 映画も漫画も、その時の状況や精神状態で、感じ方が変わることがあります。 「昔はよくわからなかったけど、今観てみると面白い」ってことも、「昔はすごくハマったけど、今はまったく興味がない」とかもありませんか? 今観て感動したから「もっと早く知りたかった」と思ったかもしれないけど、昔にそれを観ていたら、そこまで響かなかった場合もあるんです。 「“今の自分”が観たからこそ感動した」という感じでしょうか。 これもいってみれば、過去を後悔しないための“前向きな言い訳”だけど、そうして前向きな考え方をすることが、生きていくうえで大切だと思っています。 人生は、自分に都合良くとらえるほうが生きやすいです。 つらい過去も、「あの時の経験があったから成長できた」みたいにとらえるように、過去は変えられないので、過去のとらえ方を変えて、自分に都合良く解釈するんです。 正しいかどうかはどうでもよくて、そうとらえるほうが気持ちがラクになるんです。 自分を守るために、正当化するってことですね。 嫌なことがあった時は、事実を受け入れにくいけど、それだといつまでも引きずって前に進めません。 その落ち込んで何もしなかった期間もまた、後悔することもあります。 前に進むためにも気持ちの切り替えが必要で、それをスムーズにするために、「自分に都合良くとらえる」ってのが大事なんです。 物事には、良い面も悪い面もあるように、考え方1つで良くも悪くも変わります。 それならば、良いほうに考えたいですね。 「やりたい」と思って、一歩踏み出したことは素晴らしいです! 後悔するより、行動した自分を褒めてあげてください!
コハラモトシ/樺沢紫苑