飛鳥宮に伝達するのろしはどこから上げたのか 奈良や大阪で検証するプロジェクト
奈良県王寺町などは14日、明神山(標高273・6メートル)の山頂などから「のろし」を上げ、古代の情報伝達について検証するプロジェクトを開催する。 飛鳥時代に唐・新羅の連合軍による侵攻に際し、高所でのろしを上げ、リレー方式で緊急事態を伝えて備えたとされるが、当時どのようなルートで飛鳥宮(奈良県明日香村)まで伝達されたかは分かっていない。 飛鳥宮から北西へ10数キロに位置する王寺町は「のろしは町内の山から上げられた」と推測。それを裏付けようと、令和4年秋から、プロジェクトを行っている。 4年に行われた初回は、明神山からのろしを上げ、どこから見えるかを確認。さらに5年には、明神山から明日香村へののろしをどこで中継してあげればよりスムーズに伝わるのかを検証するため、王寺町明神山から奈良県葛城市しあわせの森公園を経由して、明日香村甘樫丘へリレー形式でのろしをつないだ。 今回は範囲を拡大し、大阪府松原市の大和川東運動広場を新たに追加し、明日香村までののろしリレーを検証する。のろしはそれぞれの場所で、午前11時▽正午▽午後1時▽午後2時-の4回にわたって各20分間上げる。雨天や強風の場合は今月22日に延期する。 問い合わせは、王寺町地域交流課文化資源活用係(0745・72・6565)。