ヤクルト村上の死球を巡り横浜DeNAと“遺恨”発生?!「当ててもいいんだぞ」「黙れ!」飛び交う両軍ベンチの罵声がSNSで拡散
ヤクルトと横浜DeNAの首位攻防戦(12日・横浜スタジアム)で両軍ベンチから怒号が飛び交う一触即発の不穏な空気が流れた。発端となったのは8回にヤクルト4番の村上宗隆(22)が横浜DeNAの2番手、エドウィン・エスコバー(30)に右足大腿部にぶつけられた死球。痛みが激しく、その回終了時点で交代するほどの事態となったが、その裏に今度は横浜DeNAの3番打者である佐野恵太(27)がヤクルトの4番手の久保拓真(26)に2球続けて内角へ避けねば当たっていたような危険なボールを投げられたことで、両軍から怒声が飛び交う緊迫した状態となり場内が騒然となった。その中継映像が拾っていた両軍の生々しい罵声と映像がSNSで拡散。「報復だ」「遺恨だ」との“炎上騒ぎ“に発展した。両軍の対戦は今季まだ4試合を残しており、今後の行方が注目される。
右太ももに155キロ速球を受けた村上は8回で交代
雨の降り始めたハマスタが騒然となった。ヤクルトが1-7の6点ビハインドで迎えた8回一死走者なしの場面で村上が、カウント0ー1からの2球目に、この回からマウンドに立った左腕のエスコバーに155キロのツーシームを右足の太腿部にぶつけられたのだ。村上はホームベースから離れて立っているが、足に対して真っ直ぐに向かってきたボールを避けきれず、ヘルメットを脱ぎ捨て、エスコバーをにらみつけると、苦悶の表情を浮かべた。足を引きずりながら一塁へ数歩歩きかけたが、余りの痛みに両ひざに手をやって下を向き、その場を動けない。トレーナーと大松打撃コーチが駆け付けて、なんとか歩きかけたが、また立ち止まり、プロテクター類を外した。時間をかけて一塁へ歩いたが、横浜DeNAベンチに向かって怒りの表情で何やら言葉を発した。その死球に思うところがあったのだろう。 一塁ベース上では、佐野が心配そうに声をかけていた。 ネット上ではエスコバーが帽子を取らなかったことに非難の声もあがったが、左手を胸に当てて謝意は示していた。そもそもメジャーでは死球に対して帽子を取って謝罪の意を表すという習慣はない。嶺井は、インサイドにミットを構えていたが、点差やマジック「11」が点灯している状況などを考えると故意に狙ったとは考えにくい。もともとエスコバーは制球難。雨の影響もあり手元が狂ったのだろう。 横浜DeNAは前日のゲームで大貫が“逆転の発想”で徹底した外角攻めをして、ここまでチームとして8本塁打を打たれている村上をノーヒットに抑え、この日の今永は、一転、内角を意識させるボールをうまく使ってショートゴロ、申告敬遠、レフトフライと、またノーヒットに封じ込んでいた。 村上は痛みをこらえ、続くオスナの三塁への強襲ヒットで足を引きずるようにして二塁まで走った。ここでは牧が村上の状態を懸念して声をかけている。 二死一、二塁から代打の青木はショートゴロに倒れたが、青木も走塁の際に左足首を痛め、三塁まで走った村上と青木の2人が足を引きずりながらベンチへ下がる異常事態となり、結局、その裏の守りから村上は奥村と交代して試合を退いた。 各社の報道によると高津監督は「相当痛がっていたので、代えました。まともに食らっているので、あれは相当痛いんじゃないかなと思います」と説明した。今後の出場については「まだ何も言えないです」と言葉を濁したという。 ランディ・バース氏に並ぶ54号に王手をかけ、王貞治氏らが持つ55号にあと2本と迫っている村上の死球退場ショックだけでは終わらなかった。