日本国債ショートが最善投資、日銀来週にも政策修正-ブルーベイ
(ブルームバーグ): 資産運用会社RBCブルーベイ・アセット・マネジメントは、日本銀行が18、19日に開く金融政策決定会合で、リフトオフ(利上げ開始)に踏み切る可能性が高いとの予想に基づき、日本国債のショートを最善の投資と考えている。
同社のマーク・ダウディング最高投資責任者(CIO)は「これは当社が現時点で運用する最大のマクロリスクポジションであり、最高のリスク・リワードを提供する。われわれは日本国債をショートにし、このトレードに絶好の機会を見いだしている」と説明した。
RBCブルーベイは、日本のインフレ率が2%前後で推移する中で、日銀によるリフトオフが間近に迫っていると確信している。そうした状況が日銀の政策担当者にマイナス金利政策の解除を促し、利回りを上昇させる公算が大きいと予想される。
ダウディング氏は、日本の10年国債利回りが現状は「人為的にリッチな水準で支えられている」と指摘。先物と円スワップを通じて日本国債に対する弱気な見方を投資に反映させているという。
同氏によれば、日銀が4月に先送りすることもあり得るが、タイミングよりむしろ、金利がたどる今後の軌道を日銀がどう示唆するかが注目される。
ダウディング氏は、これまで厳重にコントロールされてきた10年国債利回りが現状の0.77%前後から年末までに1.25%を上回り、 2011年以来の高水準になると予測する。ブルームバーグが調査したアナリスト予想では、10-12月(第四半期)に利回りが0.92%まで上昇すると見込まれている。
日米の金利差などを背景に日本円のパフォーマンスはG10通貨で最も芳しくなく、年初来では4%余り下落し、1ドル=147円40銭前後で取引されている。ダウディング氏によると、RBCブルーベイは、日銀の金融政策引き締めを見越し、円相場への強気の見方を反映する「小規模な」投資も行っている。
「円は安過ぎると明確に意識されている。最近の幾つかの会合は、日銀による今後の政策転換に確信を与える。日本の基調の変化は明らかと思われる」と同氏は分析した。