「離婚したほうがいい」…相談した友達の意見に潜む”都合のいい情報”…夫婦関係がより悪化しかねない「危険なアドバイス」
コロナ禍以降、生活スタイルの変化に伴って夫婦の時間が増えた結果、熟年離婚が相次いでいる。離婚の原因を紐解いてみると、夫婦関係のほんのささいな不満に根ざしていることも少なくない。 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 本連載では、離婚カウンセラーとしてこれまで約4万件もの離婚相談を受けてきた著者の新刊『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』(岡野あつこ著)より一部抜粋・再編集して、夫婦関係におけるトラブル回避のためのノウハウをお届けする。 身近な人間関係に対するコミュニケーション技術は夫婦間の問題のみならず、職場や家庭、子どもや介護にまつわる悩みの解決にも役立つはずだ。 『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』 連載第26回 『「家に帰ると冷蔵庫に納豆がギッシリ」「バレンタインを使って2年間会っていない夫と復縁」…ふとしたタイミングで夫婦関係が“劇的”に変化する驚きの事実』より続く
夫がケチすぎる
「夫婦関係のことは他人にはわからない」と決め込んで、悩みを胸の内にしまい込んでいる人も多いでしょう。 ただ、場合によっては自分で抱え込まずに他人に相談したほうがいいこともたくさんあります。 私の相談者で、「夫がケチすぎて我慢できない」という人がいました。 相談者は妻。夫は資産はあるのですが、まれにみるドケチで、細かいことまで無駄遣いは絶対ダメという人だそうです。
火に油を注ぐ
倹約するから金が貯まるのも真理で、お金持ちにはこういう人が案外多いものですが。 シャンプーはワンプッシュまで。トイレットペーパーは30センチまで。ちゃんと計って使うのだそうです。 節約は美徳かもしれませんが、これほど極端なルールを妻に強要するのはいささかやりすぎです。 妻は「私が浪費家で、うちの夫の感覚のほうが普通なのだろうか」と当初は悩んでいたのですが、いろんな人に相談してみて、夫が世間の常識からかけ離れた並外れたケチであることを確信するに至り、ある意味安心したようです。 このように、第三者に相談することで解決できる悩みもあります。 ただ、何でもかんでも友達に相談し、その意見ばかり信用するのは気をつけたほうがいいでしょう。 相談を受ける側はどうしても一方的に相談者に都合のいい情報ばかり聞かされるもの。それに自分の友達に対しては批判的なことをあまり言わないものです。 どうしても偏った見方になりがちで、別れる必要なんてないのに「離婚したほうがいい」などと煽ったアドバイスをしがちです。 「友達のために」と意気込むあまり、ケンカを仲裁するどころか、火に油を注ぎ、むしろ焚きつける結果になってしまうのです。 『うるさい社長に「仕事してるアピール」をするために「スリッパを10センチだけ動かした」結果』へ続く
岡野 あつこ(夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー)
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