ユービーアイの基本無料FPS『エックスディファイアント』がサービス終了へ 大阪とサンフランシスコの開発スタジオは閉鎖
ユービーアイの基本無料FPS『エックスディファイアント』がサービス終了へ 大阪とサンフランシスコの開発スタジオは閉鎖
ユービーアイソフトの基本プレイ無料FPS『エックスディファイアント』のサービス終了がアナウンスされた。ゲームのサーバーは現地時間2025年6月3日に停止される。ゲームは本日をもって新規ダウンロードが停止され、ユーザー登録と課金もできなくなる。また、ユービーアイソフトの大阪スタジオとサンフランシスコスタジオが閉鎖されることもアナウンスされている。 「エックスディファイアント」画像・動画ギャラリー 声明では、本作が幸先のいいスタートを切ったこと、開発チームとファンの熱量があったことが語られている。しかしながら、じゅうぶんな数のプレイヤーを引きつけてゲームを長期的に維持することができなかったそうだ。声明では「基本プレイ無料FPS市場の厳しさ」について言及され、ゲームのエグゼクティブプロデューサーも「足場を固めて収益を出すまでの道のりの長さ」について下記のポストで語っている。 『エックスディファイアント』はユービーアイソフトによる基本プレイ無料FPSで、当初は「トム・クランシー」ユニバースの新作ゲームとして2021年に発表されていた。延期を重ねた結果、本作の正式サービスは2024年5月に始まっている。正式版でのキャラクターは、「ファークライ」や「ウォッチドッグス」などのユービーアイソフトのゲームに登場する勢力も元ネタになっていた。ゲーム内容としては「Call of Duty」ライクなアリーナシューターであった。 ユービーアイソフトはここ最近、苦戦している。同社は『スター・ウォーズ 無法者たち』の売り上げが期待を下回ったと認めており、それを受けて『アサシン クリード シャドウズ』の発売日を延期していた。2024年10月には、創業者一族とテンセントがユービーアイの買収(による非公開化)を検討しているのではないかと報道されていた。『エックスディファイアント』の利益が伸び悩んでいたことについても報道されていて、結果として同作がサービス終了に至った格好になる。なお、同社の基本プレイ無料ゲームとしては『ディビジョン ハートランド』も開発中止になっていた。 『エックスディファイアント』のサービス終了にともない、同作の開発チームのほぼ半数がユービーアイ内のほかのチームに移行するそうだ。サンフランシスコと大阪のスタジオは閉鎖となり、シドニーのスタジオは縮小となる。サンフランシスコでは143人の従業員が退職し、大阪とシドニーでは134名が退職予定だという。 声明のなかで、ユービーアイは運営型ゲームが引き続き彼らの経営戦略の柱であることを強調。「レインボーシックス」、「ザ クルー」、「フォーオナー」などは大きな成功を収めてきたと述べている。『エックスディファイアント』で学んだ教訓を、こういった運営型タイトルに活かしていくようだ。
重田雄一