高額請求“だましのマニュアル”を入手──元メンバーの男性「狙い定めてぼったくる」 “おいしい客”は?【#みんなのギモン】
■契約が取れたら…「追撃」も狙う
小野解説委員 「マニュアルにはこうも書かれています。説明は胸を張って行う。自信を持っていけ、ということなんですね。ブレーカーに不具合があるように見せて、分電盤の交換を高い値段で探るとのことです」 「次に、根本的な原因を修理しないと直らないと、再度説明する。そして客が納得しない場合に値段を下げる。それでもダメなら諦めて、早く次の現場に行く。そして契約が取れたら、できれば追撃も狙っていく」 河出奈都美アナウンサー 「追撃という言い方がまた…。さらに請求するということですよね?」 小野解説委員 「そうです。だませると見込んだ客には、さらにアレもコレもと修理箇所を増やして代金をつり上げていくというわけです」
■マニュアルに書かれたターゲットは?
小野解説委員 「どういう人が“おいしい客”なのか。これもマニュアルから見えてきます」 「金がある家かない家か、いくらまで払えそうかを見定める。おいしくない案件は早く電話を切る。見積もりがしつこい客は金にならないので、相手にしない」 「そして、金を稼ぐことに執着する。少ない稼ぎを何年も続けるのか、それとも短期間で高額を稼ぐのか。お金を取れるところからどんどん取ってこい、と発破をかけているわけです」
■男性が明かす「状況判断」とは?
小野解説委員 「どのようにターゲットを絞るか、具体的な話も男性に聞きました」 “ニセ修理”に関わった男性 「『状況判断』というのがありまして。家の大きさ、賃貸か否か、乗っている車、仕事、家族構成、お金を出す人が誰なのか。女性の一人暮らしであったり、『一番いいのは高齢者』と僕らは言われてやっていました」 「お年寄りだと特にネットでいろいろ調べたりしないというのもあるので、それで高額請求をしやすいということになりますね」
■「考えさせる時間や知識を与えない」
鈴江奈々アナウンサー 「自分の母とコミュニケーションを取っていても、『機械の使い方や携帯の使い方が分からないから教えて』とよくヘルプを求められるんですけど、分からないと『いいから早くやっちゃって』とお願いしちゃう気持ちも分かりますよね」 小野解説委員 「年齢や性別だけじゃないんです。時間についてのマニュアルもあるんです。早朝・深夜にかかってくる電話は『急いで直してほしい』など金額が取りやすい、客には考えさせる時間や知識を与えない、としています。『早くしないと』と急かしてくるんです」 桐谷キャスター 「時間があったら修理代の相場なども調べられますし、私はネットの口コミなども見るんですけど、そういう時間を与えないということですよね」 森アナウンサー 「困っているし、急いでいるという。立場が下になっちゃうところを狙っているというのが悪質ですよね」