高額請求“だましのマニュアル”を入手──元メンバーの男性「狙い定めてぼったくる」 “おいしい客”は?【#みんなのギモン】
■「どんどん作業数を増やしていく」
“ニセ修理”に関わった男性 「誰に対してもやるのではなく、狙いを定めてぼったくるというスタイルですね。直さなくてもいいところを直したり、本来なら請求されずに済んだものを請求しているので、正しくはないですよね」 「原因が分かっていても、すぐには言いません。コレやってみます、アレやってみます、ダメですね、じゃあ次コレだ、というふうにどんどん作業数を増やしていく。作業数を増やすということは金額も上がっていく」
■工事の仕方は「ネットの動画」で
森圭介アナウンサー 「そもそも素人が分からないことが多いわけじゃないですか。工事って誰でもできるんですか? 資格が必要だったりしないんですか?」 小野解説委員 「電気の配線が関わる工事の多くは資格が必要ですが、アンテナの調整など簡単な作業だと必要ありません。男性のグループの場合、メンバーのほとんどは資格がなかったということです。そのためネットの動画を見て工事の仕方を覚えるよう指示されていたそうです」 「例えばコンセントやライトの交換、ブレーカーやテレビアンテナの工事の仕方などを、ネットの動画で覚える。プロじゃないですよね」 森アナウンサー 「素人ですよね」
■簡単な作業で信用させ、徐々に…
小野解説委員 「このグループはどんな手口で高額請求をしているのか。“だましのマニュアル”があり、それがLINEグループでメンバーに共有されていたといいます。そのマニュアルを見せてもらいました。そのままの画面はお見せできませんから、内容を紹介します」 「そこには手順が書かれていました。まず、依頼主からの電話を受けます。次にどんなところが悪いのか、修理の依頼内容を聞きます。『ご自宅に伺います』と訪問のアポイントを入れます。そして不具合の箇所を見せてもらいます」 「ここまでは普通の手順ですが、問題はここから。依頼されたこと以上に高額請求できそうなことを探す、といいます。例えばコンセントの不具合なら、『根本的な原因は別の場所にあり、そこから直す必要がある。ちょっとお金かかるんですけどね』などと伝えます」 「最初から高額請求をすると客に警戒されるので、最初はコンセントの交換など簡単なものの値段を安く提示する。信用させておき、それより値段の高い工事の話を徐々に持ちかけていくということなんです」 桐谷美玲キャスター 「どういう工事か詳しいことはよく分からないですし、安いものから提示されると信用してしまうという気持ちも分かりますね」