熱波で病院は熱中症患者急増 パキスタンでは気温49度も
カラチ、パキスタン、5月24日 (AP) ― 猛烈な熱波の中、パキスタン全土の病院で医師や医療従事者らが、数百人の熱中症患者の治療にあたっている。 病院はどこも熱中症患者であふれかえっている。熱中症は、体温が急激に上昇することで起こる深刻な病気で、身体障害や死亡の原因ともなる。 当局は屋内にとどまり、水分を補給し、不必要な移動を避けるよう市民に呼びかけているが、労働者は家族を養うために働かなければならず、選択の余地はない。 灼熱の太陽の下で働く彼らの姿を、市内の建設現場で目にすることができる。 日中の気温が49度まで上昇した地域もある。 市内の道路脇では、慈善団体が道端にスタンドを出して、冷たい水を配り、市民が涼めるようにしている。 この猛暑は12日間続く可能性があり、6月下旬にモンスーンの雨が降り始めるまで、さらに気温が上昇する可能性があるという。 1500万人弱の市民が、コンクリートの建物が密集した狭い通りに住んでいる。 環境保護論者によれば、都市はコンクリート製の建物が多く、建物と建物の間にほとんど空間がないため、暑い空気の逃げ場がないという。 緑の少なさも気になる。カラチの緑被率はほとんど5%だそうだ。 熱波は洪水をさらに悪化させる可能性がある。 日中の気温は5月の平均気温を8度上回り、北西部では氷河の融解による洪水の危険が高まっている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)