候補者の名前書かない「白票」、政治の不満を伝える手段? 「刃」としては力不足の指摘も
「結果的に白票でもいい、投票することが重要」
一党独裁ではなく、曲がりなりにも言論の自由が保障されている日本で、そういった意思表示の機会はあまりないのかもしれない。とはいえ、若者が多く利用するツールのSNSで白票を巡る投稿が増えたことに意義を見いだす声もある。 これまでも若者の選挙への関心の低さは指摘されている。前回衆院選の投票率は55・93%だった一方、20代の若い有権者の投票率は36・50%だった。年々、SNS上で白票に関する賛否の意見が多く見られるようになったことを、品田教授は「長期的にみれば、SNSで議論した経験が若者の投票行動にプラスになるかもしれない」と分析する。 その上で、白票の是非については「結果的に白票となってもいいので、投票に行ってみるのが重要。ただ、限られた選択肢の中から選ぶのが一番だ」と話す。どうしても投票先を決められなくても、選挙権を行使することで何らかのメッセージを発せられるかもしれないし、考え抜いた末に白票を投じた経験が次の選挙で生きる可能性だってある。棄権することよりはよほど意味はあるということだろう。【岡村崇】
※この記事は、毎日新聞とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。