意外と知らない、いまでも日本語ワープロソフト「一太郎」が堅調な人気を維持する理由
2024年現在も堅調な人気を維持する「一太郎」
実は「一太郎」は2024年現在に至るまで、安定的にバージョンアップ版が発表され続け、機能追加も行われています。つまり「堅調な人気を維持し続けている」上、実践的に一太郎をワープロソフトとして使い続けている方が多く存在していることを意味します。堅調な人気の秘訣をいくつかご紹介します。 ■【人気の理由】「ATOK」を搭載 ATOKは、高い変換精度と豊富な辞書を備えた日本語入力システム。一太郎と同じくジャストシステムが開発を手掛けています。一太郎とATOKは「ワープロソフト」「日本語入力システム」の関係。いわば一太郎が「身体」であり、ATOKが「脳」に近しい関係です。一太郎の日本語入力の気持ちよさや快適さ、高い変換精度を支えているのがATOKです。 たとえば、一太郎には入力ミスの自動修正に対応した「ATOKパーソナライズドコレクト」が搭載されています。
最新の一太郎では、たとえば入力ミスで「keiaai」と誤って打ち込んでしまった場合、これまでの入力傾向から「掲載」か「経済」かも判断してくれます。ミスの修復が自動で行われるため、校正の手間が大きく減ります。よって仕事柄、校正の重要度が高い法曹界や作家、ライターなどの間で一太郎は支持され続けています。 ■【人気の理由】法曹界からの熱い支持 一太郎は公用文ルールに対応しているほか、新旧対照表などの相違点の比較表を自動作成する機能があります。こうした機能は公文書作成に適しており、司法書士、行政書士など文書を作成し、内容を改定するごとに新旧対照表の作成が求められる職種の方にとって「一太郎」は強い味方です。 同様に、弁護士の方からも「一太郎」は根強い人気があります。人気の理由には先ほども述べた公文書作成に適した各種機能に加え、一太郎の「シート」機能が挙げられます。弁護士の方は1つの案件が長期化するケースがありますが、この場合、1つの案件に対して何個もWordファイルを作る必要が出てきます。文書管理の手間が大きいです。 一方、一太郎はExcelのように1つの文書ファイルに対していくつもシートを作って分類することができます。「1つの案件に対して1つの文書ファイル」で業務を完結でき、校正機能も充実しているため法曹界からの支持が熱いです。 (※なお裁判所自体はすでに標準ワードソフトを一太郎からワードに移行しています) ■【人気の理由】「公用文ルール」や「新名称」などにも対応した校正機能 先ほども述べた通り「一太郎」には、公用文ルールなどに対応した校正機能が搭載されています。