「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したクルマは売れる?
今年はマツダ『デミオ』が受賞
今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは、マツダの新型『デミオ』が受賞した。マツダの広報部では「生命感あふれるデザインとクオリティ、力強い走りを実現する小型クリーンディーゼルエンジンのラインナップなど、数々の挑戦的な取り組みを評価いただいたと考えています」と喜んでいる。 まだ納車が始まったばかりのニューモデルなので販売実績は発表されていないが、「月間5000台」を目標にしているという。そもそもデミオは、2011年には年間で6万5949台(国内乗用車中11位)が売れたマツダの主力車種。モデルチェンジを控えた2014年1~6月は1万7895台(24位)と落ち込んでいただけに、カー・オブ・ザ・イヤー受賞で弾みを付けたいところだろう。(販売台数出典:日本自動車販売協会連合会統計)
受賞車は「売れない」ジンクスも?
一方で、ネット上などでは「カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したクルマは売れない」といったジンクスがささやかれてもいる。過去10年間の受賞車を振り返ってみよう。 【過去10年の受賞車】 第34回 2013-2014:フォルクスワーゲン ゴルフ 第33回 2012-2013:マツダ CX-5 第32回 2011-2012:日産 リーフ 第31回 2010-2011:ホンダ CR-Z 第30回 2009-2010:トヨタ プリウス 第29回 2008-2009:トヨタ iQ 第28回 2007-2008:ホンダ フィット 第27回 2006-2007:トヨタ レクサスLS460 第26回 2005-2006:マツダ ロードスター 第25回 2004-2005:ホンダ レジェンド 昨年受賞したフォルクスワーゲン『ゴルフ』は売れている。また、トヨタ『プリウス』やホンダ『フィット』などは大ヒットした。マツダでは2012-2013に受賞したCX-5が発売から約9カ月で、月間販売計画1,000台の3年分を超える約37,000台を受注。2005-2006で受賞したロードスターは、2005年の国内販売が前年比+122.2%の3658台を記録したなどの成功体験があり、デミオのカー・オブ・ザ・イヤー受賞に対する期待も大きいようだ。 とはいえ、2014年に生産終了したホンダ『レジェンド』やトヨタ『レクサスLS460』などの高級車、電気自動車である日産『リーフ』などは、そもそも販売台数の多さやランキングで評価されるべきクルマではないともいえる。