日韓、事前入国審査導入を検討 国交60周年に向け人的交流促進
日韓両政府が、韓国からの訪日客を対象に飛行機への搭乗待ち時間を利用して事前に入国審査を実施する「プレクリアランス」の導入を検討していることが3日、分かった。日本上陸後の審査時間の大幅な短縮が見込まれ、観光客やビジネスマンの人的交流を促したい考え。来年の日韓国交正常化60周年に向けた友好政策の一つに位置付ける。複数の日韓外交筋が明らかにした。 岸田文雄首相が9月上旬に検討中の韓国訪問に合わせた尹錫悦大統領との首脳会談で議題に上る可能性がある。日本からの訪韓客に対する適用も検討する。 日韓外交筋によると、日本の入国審査官を韓国の空港などに派遣。現地で、日本への入国書類や指紋、顔写真による本人確認などを行い、上陸後は簡単な手続きで済ませる。審査場に韓国からの訪日客専用レーンを設置する案も浮上。 各国からの訪日客増加により、日本の入国審査場で長時間待つケースが頻発していることが検討の背景にある。韓国の空港に到着した日本からの乗客の混雑状況も踏まえ、同様に、韓国の入国審査官の日本受け入れも視野に入れる。