茂木健一郎「効率よく時間を使うには…」メモ・手帳を頼らない!? 自身が実践していること、効率的な時間配分を脳科学の視点で解説
脳科学者の茂木健一郎がパーソナリティをつとめ、日本や世界を舞台に活躍しているゲストの“挑戦”に迫るTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」(毎週土曜 22:00~22:30)。 TOKYO FMとJFN系列38局の音声配信プラットフォーム「AuDee(オーディー)」では、当番組のスピンオフ番組「茂木健一郎のポジティブ脳教室」を配信中です。この番組では、リスナーの皆様から寄せられたお悩みに茂木が脳科学的視点から回答して「ポジティブな考え方」を伝授していきます。 今回の配信では「時間配分」に関する質問に答えました。
<リスナーからの相談>
私は現在54歳です。学校に通い、2年後にセカンドキャリアをスタートする予定なのですが、諸々をこなしていけるか心配です。 先日、茂木さんがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「Dream HEART」のゲスト・京都芸術大学客員教授・本間正人さんが述べられた、「1週間を168時間で管理すること」に興味を持ちました。 本間先生のご著書を参考にしつつ、時間配分を考えていけたらと思っております。茂木さんからも、実践できる時間配分のアドバイスがあれば、お聞かせ願いたいです。
<茂木の回答>
茂木:僕が時間配分で一番大事にしているのは、ToDoリストを外に書き出さないことです。毎日いろんなお仕事をさせていただいているのですが、「今日やるべきことはこれ」と外に書いておいても、いろいろと飛び込んでくるのですよね。 締め切りなど、忘れていたことを急に思い出すこともありますし、考えているなかでひらめいたり気付くこともあります。あらかじめスケジュール、やるべきことを決めておくと、柔軟に対応ができないのですよね。ですから、僕は習慣としてToDoリストを外に書きません。 もちろん、カレンダーには今日の予定を書いてはいますが、自分のやるべきことは常に頭のなかでイメージするようにしています。イメージしたら、瞬時に次にやるべきことを始める感じです。このやり方になってもう20年ぐらいになりますが、それなりにいい感じでやっております。 ToDoリストをイメージして即興的にやる利点は、頭のなかのToDoリストの回路が鍛えられることです。外のメモや手帳などに頼らないことが、僕の場合は結果として効率よく時間を使うことにつながっているのかなと思います。 本間先生のやり方も本当に素晴らしいと思いますし、僕には僕のやり方があります。相談者さんもご自身に合ったやり方があると思いますので、ぜひいろんな方法を参考になさって、素晴らしいセカンドキャリアをスタートしていただきたいと思います。 (TOKYO FM「茂木健一郎のポジティブ脳教室」配信より)