2025年新型「ムルティストラーダV2/S」はフルチェンジ! 新V2エンジンを搭載、パニガーレ顔に
────────── 低回転でも高トルクを発生するIVTを採用した新型のVツインエンジン ────────── 新型ムルティストラーダV2には、コイルスプリング式バルブ駆動システムを採用し、可変インテーク・バルブ駆動システム(IVT)を備えた、890cc、90° V型2気筒の新しいエンジンが搭載されている。この新しいエンジンは、非常にコンパクトかつ軽量(重量はわずか54.9kg)で、バイクの軽量化に大きく貢献している。このエンジンは、最高出力115ps@10,750rpm、最大トルク92Nm@8,250rpmを発生する。 IVTにより、このV2エンジンは、パフォーマンス、パワー、燃費を最適化している。高回転域では力強いパワーを、低中回転域では豊かなトルクを発生し、3,500rpm以上で最大トルクの70%以上を発生し、3,500~から11,000rpmの間では常に75%以上を発生する。これに、低回転域でのより安定した燃焼が加わり、小さなスロットル開度でも非常に精度の高い作動が可能になり、さらにフライホイールが大きくなったことで、スロットル開度に対するレスポンスがスムーズになり、特にツーリングや市街地走行時の走る楽しさが向上している。 ────────── アルミニウムを多用した軽量・新設計のニューシャシー ────────── あらゆるライディング・シーンにおける快適性と走る楽しさを向上させるため、新型ムルティストラーダV2には、ムルティストラーダV4と同じ構造を採用し、完全に新設計されたフレーム、リア・サブフレーム、スイングアームが装備されている。フレームはエンジンを構造部材素として使用するアルミニウム製モノコックで、リア・サブフレームはスチール製トレリス、スイングアームはアルミニウム鋳造によるもの。これらすべてを新しいV2エンジンを組み合わせることで、ムルティストラーダは大幅な軽量化を達成した。V2バージョンの装備重量(燃料を除く)は、わずか199kg。セミアクティブ・サスペンションを装備したV2 Sバージョンでは202kgである。 更に、ムルティストラーダV2 Sは、電子制御式ドゥカティ・スカイフック・セミアクティブ・サスペンションを搭載することで、ブレーキング時のダイブ(アンチダイブ)と加速時の「沈み込み」(アンチスクワット)を抑制する新しいエレクトロニクス・ストラテジーにより、快適性、安全性、パフォーマンス、ライディング精度がさらに向上している。