北朝鮮がいらだち?……与正氏、相次ぐ“談話”の思惑 早紀江さん「もう本当に時間がない」 日朝首脳会談は【#みんなのギモン】
■約20年前…首脳会談で動いた歴史
近野解説委員 「この問題はずっと続いています。拉致問題が前回大きく動いたのは、20年ほど前です」 「2002年、当時の小泉純一郎首相と金正日総書記が史上初めて平壌で首脳会談を開きました。この会談で北朝鮮が初めて日本人の拉致を認めて謝罪。そして5人の拉致被害者の帰国が実現しました」 「この2年後の2004年に再び首脳会談が行われ、北朝鮮にいた拉致被害者の家族が日本に移り住むことができました。こういったニュースの時には、斎藤さんはまだ10代ですよね」 斎藤佑樹キャスター 「当時は正直、この問題はちゃんと理解はしてなかったんですけども、当時の日本にとってはとても大きな動きでしたよね」 近野解説委員 「世の中に『こういうふうに 1 つの歴史が動くんだ』というほどのインパクトを与えたニュースでした。残念ながらこの2004年を最後に、拉致問題は大きな進展が全く見られていません」
■横田早紀江さん「本音で話さないと」
近野解説委員 「拉致被害者の横田めぐみさんの母・早紀江さん(88)は 25 日の談話を受けて、『トップ同士が直接会って本音を話さないと何も動かないということが、この22年で分かっている』と話しています」 「ただ、今回の談話は拉致問題を取り上げるなとアピールしているわけですが、これについて早紀江さんは悲観していないといいます」 「北朝鮮が日本側のアプローチに全く反応すらしない時期が長く続いていたこともあり、今回のような反応は珍しいことなので、北朝鮮側が一見拉致問題を排除するとしながらも、日本と北朝鮮との間で水面下の接触が進んでいるのでは、と期待しているといいます」
■「もう本当に時間がない」…切実な願い
近野解説委員 「その上で早紀江さんは、『失敗しようとどうしようと、交渉しないことには始まらない。少しでも動いていけばと願う。もう本当に時間がないですから』と訴えています」 「帰国できていない拉致被害者の親世代で健在なのは、88歳の早紀江さんと、有本恵子さんの父で95歳の明弘さんの2人だけです」 森アナウンサー 「本当に時間がない中で、この言葉が両国のトップに届いてほしいなと願うばかりです」