伝説のアジア杯から20年。宮本恒靖が中国で感じた不変と変化。主将から会長になった47歳は頬を緩め――ピッチ縮小にも言及【現地発】
「日本のサッカーが積み上げてきたものかな」
両サイドのラインを約1.5メートル内側に引き、ピッチの幅を狭めるという相手の奇策に対しても、特段問題なく対処したと見ている。 「ロングボールがずれたのは1回、2回ぐらい。そこまで選手たちはあれ(苦にせず)だったと思う。逆にこの雰囲気で『やってやるぞ』ってなったんちゃうかなと」 宮本氏と中国といえば、2004年に同地で開催されたアジアカップが想起される。その際も激しいブーイングを受けながら、粘り強く勝利をもぎ取った。 ヨルダンと戦った準々決勝のPK戦では、中村俊輔と三都主アレサンドロが続けて足を滑らせて失敗し、当時の宮本キャプテンがエンドの変更を要求。それを見事に通し、劇的勝利に繋げたのは、“伝説の交渉”として語り草だ。その後、ジーコジャパンは準決勝のバーレーン戦、そして決勝の中国戦も制し、アジアカップ2連覇を果たした。 それからちょうど20年。ユニホームからスーツに着替えたレジェンドに、立場こそ違えど、再び中国で戦ってみての感想を尋ねると、「だいぶ遡りますね」と頬を緩めた後、こんな答えが返ってきた。 「中国の応援のスタイルとか雰囲気は変わらないし、俺らの時もやっぱりブーイングもあった。でも相手のリスペクトは当時より感じる。それはチームの中だけじゃなくて、スタジアム全体から。これはこの20年、日本のサッカーが積み上げてきたものかな」 先達の想いも背負い、着実に進化する森保ジャパン。次節のバーレーン戦で8度目の歓喜の瞬間を迎えられるか。 取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)
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