50代の両親が「貯蓄は30万円」と言っているのですが…ほかの50代の人はどれくらい貯めているのでしょうか?
老後の生活を安心して過ごすには、余裕のある資金が必要です。老後資金の準備は、早いうちから始めることが大切ですが、なかには、あまり貯金ができていない方もいらっしゃるでしょう。 そこで今回は、50代の平均貯蓄額を確認しながら、今ある資金が尽きないようにする方法をご紹介します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
50代の夫婦世帯における平均貯蓄額と中央値
まずは、50代の夫婦世帯がどれくらい貯蓄しているのかを見てみましょう。 金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」では、50代の二人以上世帯における平均貯蓄額とその中央値が公表されています。 表1
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」を基に筆者作成 50代で30万円の貯蓄の場合、100万円未満の世帯に該当し、割合は全体の9.3%です。平均値や中央値を大きく下回っていることが分かります。 平均値の1253万円は大きい額という印象を受ける方もいるかもしれませんが、これは、10.8%いる3000万円以上の貯蓄がある世帯に影響されているといえます。こうした場合は、数字の偏りに左右されにくいとされる、中央値の350万円を目安にするとよいでしょう。
資産が尽きないようにする方法
貯蓄が少ない家庭では、老後の生活のために少しでも資金を殖やしたいところです。今ある資産を減らさずに、殖やしていくにはどうしたらよいのかを見てみましょう。 ・収入アップを目指す ・家計を見直して支出を減らす ・毎月決まった額を貯金に回す ・投資で資産を運用する 資産を減らさずに増やしていくには、収入を上げて支出を減らす必要があります。収入を増やす方法は、「昇給を目指す」「副業する」「転職する」など、さまざまあります。 さらに、老後いくら必要になるのかを明確にして、計画的に貯金を進めましょう。余った生活費をためるのではなく、毎月決まった額を確実に貯金へ回すことがポイントです。 なかには、株式や投資信託などで資産を運用してお金を殖やす方法もありますが、投資には専門知識が必要なうえに、リスクもあります。さらに、投資はすぐに大きなお金を殖やせるわけではなく、ある程度の期間を資産運用する必要がある点に注意が必要です。 自分に合った方法で、無理なく資産を殖やすことが大切です。