石破首相・野田代表・玉木氏に生直撃!2025年の与野党攻防のポイントと選挙戦の行方
石破首相が打ち出した“楽しい日本”の真意とは
竹俣紅キャスター: 石破総理は「『楽しい日本』を国民とともに作り上げていきたい」と表明。「『令和の日本列島改造』と位置づけ、『地方創生2.0』を強力に推し進めていく。一極集中を見直し、多様性を未来への力としていく」と述べた。この意味は。 石破茂 首相: 昭和の日本列島改造は53年前の田中角栄先生のとき、高度経済成長期の最中だった。日本中に新幹線や高速道路を通そうというハードな改造。今後は人口急減の局面に入り高度経済成長も望めないなら、ソフトな意味で国のあり方を変えていくことが大事。全国47都道府県の1718市町村、そこにいて楽しいと感じ自分の存在を実感するためにソフトの部分が重要。AIはそれを可能にしていく。そしてクリーンなエネルギーを用いること。 反町理キャスター: 例えば103万円の壁や教育費の無償化の話をしている中、幸せに楽しく暮らそうというのはぼんやりした印象を受ける人も多いのでは。国の形について一つのビジョンを打ち上げたという理解でいいか。 石破茂 首相: それで結構だと思っている。とにかく出生数の減り方が尋常ではない。それは結婚する数、率が減ったから。なぜ地域に若い人たちが根付かないのか。有効求人倍率が高く、食べ物も美味しく、景色もきれいで人情も豊かなら、なぜどんどん人が減るのか。それはやっぱり楽しさの問題。もちろん所得もきちんと確保した上で、それだけではないということ。それを進める環境は整いつつあると思う。
立憲はいつ伝家の宝刀「内閣不信任案」を抜くのか
竹俣紅キャスター: 通常国会で審議される来年度予算案の総額は約115.5兆円で、当初予算案としては過去最大。歳入は過去最高の約78.4兆円を見込み、新規国債発行額は約28.6兆円で4年連続減少の見通し。野田代表はどう評価するか。 野田佳彦 立憲民主党代表: 賢い支出が本当に盛り込まれているか、チェックしがいのある予算だと思っている。納税者の視点から厳しくチェックしたい。 反町理キャスター: 国民民主の103万円の壁、維新の教育無償化などの要求をどう見るか。 野田佳彦 立憲民主党代表: 各党の存在感をワンポイントイシューの実現にかけていることはよくわかる。各政党の持ち味。ただ我々は野党第一党で、政権を狙う立場においては政権を取ったときにどういう予算を組むのか常に考えていかなければ。税収に見合う形で、国債発行をなるべく抑えてどう賢い支出をするか。 反町理キャスター: 党内ではもうちょっと弾力的にやればどうかという話もあるのでは。また財政に対する姿勢だけでなく、憲法、エネルギー、安全保障といった点での国家観について他の野党とも共有した上での選挙協力が重要ではないか。 野田佳彦 立憲民主党代表: 国会の中だけではなく政党の意思決定も熟議が大切。党内にいろんな立場の人がいて、金太郎飴のような集団ではないところが逆に武器だと思っている。丁寧な議論をして一つの方向性を見出し、固まっていく。そして他党との間にある壁を乗り越えまとめていくことも熟議。トータルとして熟議を意識し運営していきたい。 反町理キャスター: 内閣不信任案について。衆議院において野党の数を全部足し上げれば過半数を超えている。今までのお中元・お歳暮と言われるような不信任案とは意味が違う。どういう覚悟でどういう条件となれば出すのか。 野田佳彦 立憲民主党代表: 通常は国会の会期末に必ず出していた。だがこれは伝家の宝刀で、抜けばいいというものではない。本当に解散を決意してやる。国民も当然不信任については賛同すると確信を持って。 反町理キャスター: 出す以上は成立させなければいけない。野党がまとまらなければ、絶対に野党第一党の力量不足と言われる。一枚岩となれるタイミングで立憲が旗を振るとするなら、実質的に解散権は野党にあるのでは。 野田佳彦 立憲民主党代表: 政策活動費を全廃に追い込んだような野党の力の結集があれば、可能性は十分出てくる。また採決まで至らなくても自民の判断で総選挙を行うこともあり得る。さらに公明の動きなども含め総合的に判断することだと思う。