US版『ELLE』が選出。2024年にポップカルチャーで起きた印象的な出来事
4年に一度のスポーツの祭典の開催からSNS発のトレンドワードまで。2024年を振り返って最も印象に残った、ポップカルチャーのベストモーメントを振り返ってみよう。US版『ELLE』より。
ビヨンセの新境地『カウボーイ・カーター』
単なるキャリアの転換点にとどまらず、個人的なルーツ、アメリカの音楽史、そして彼女自身のアーティストとしての成長が交差するビヨンセの初のカントリーアルバム『カウボーイ・カーター』。ビヨンセはカントリー音楽のレジェンドたちとコラボレーションし、また同時に新たな才能(シャブージーに注目!)を育て、この傑作を生み出した。本作のヒットにより、ビヨンセはグラミー賞2025で最優秀アルバム賞など最多11部門にノミネートされている。
パリオリンピックを彩った個性豊かな選手たち
パリを舞台に行われた、4年に一度のスポーツの祭典。今年の大会では多くの個性的な選手が誕生した。ブレイクダンサーのレイガンや、トルコから来た“暗殺者”こと射撃選手のユスフ・ディケチ(日本では”無課金おじさん”、として話題に)、ナードな眼鏡姿が人気を集めた米体操選手スティーブン・ネドロシク(彼は斜視とコロボーマという目の疾患を抱える)、そして極めつけは立ちポーズがあまりに「かっこよすぎる」韓国の射撃選手キム・イェジ。イェジはその後、「ルイ・ヴィトン」のモデルを務めたり、韓国のファッション誌でグラビアに登場。映画プロジェクト『Asia』のスピンオフ短編シリーズ『Crush』での殺し屋役としての出演も報じられた。
“brat”が社会現象化
ライムグリーンをテーマカラーにした、チャーリー・XCXのアルバム『BRAT』の熱狂は全面的な文化・社会現象に発展。「360」のなかの「i'm so julia(私はすごくジュリア)」という歌詞はネットスラング化し、TikTokで「Apple」ダンスが流行、チャーリー・XCXとトロイ・シヴァンによる「Sweat」ツアー、ロードとのコラボ、遂には「kamala IS brat(カマラはブラット)」というツイートで大統領選挙にまで波及した。このシンガーにとって苦労して勝ち取ったメインストリームの瞬間であり、我々にとってはクラブではしゃぐためのありがたい口実になった。 ブラット・サマー万歳!