【木村カエラさん】の驚きの作詞法…「歌詞はまずネガティブなワードで作る」意外な理由も|美ST
今年でメジャーデビュー20周年を迎えるアーティスト・木村カエラさん。楽曲はもちろん、楽曲ごとに変化するファッションやメイク、ヘアスタイルなどの唯一無二の世界観でも私たちを魅了し、常に注目を集め続けています。40代目前ながら、20年前から変わらない透明感もまさに羨望の的!「夢の続きが今も続いているような、そんな気持ちなんです」。ひたむきに、歌手になることだけを夢見てきた少女は今年の10月、自身4度目の武道館のステージに立ちます。美ST世代と歩みをともにしてきたと言っても過言ではない、木村カエラさんの歌手活動20周年の軌跡に迫ります! 【写真あり】デビュー20周年!現在の木村カエラさん
年齢は重ねましたが、精神的には18歳の頃から変わっていません
「20周年」という実感が、あるようでないんです。ついこの前、尊敬する先輩達の20周年をお祝いした気がしているのですが、まさか自分もその20周年を迎えることができるなんて! 子供の頃から歌手になることしか考えていなくて、今もまだその夢の続きが続いているような、そんな気持ちです。何か明確な計画性を持って20年やってきたわけではなく、大好きな歌をどうにか続けたい、その一心で、一瞬一瞬をとにかく私なりに一生懸命やってきた。その自負だけは確かなものとして自分の中にあります。 キャリアが長くなるということは、もちろんそれに比例して年齢も重ねるということ。今年の10月で40歳を迎えます。10代の頃は、40代は果てしなく先に思えましたが、もう目前。もうちょっと大人になっているかな?と思っていましたが、実際は18歳から精神的に何も変わっていません。色んな経験をして成長はしましたが、根本が変わっていないんですよね。もしかすると、皆さんもそうですか?
歌詞を書くのはネガティブワードで。そこに人の魅力が宿るから
デビュー当初から歌詞は私が書いていて、一貫して“心”をテーマにしています。心というのは臓器の中にはない不思議な存在。感情を司る脳にあるとも言われますが、「胸に響く」という言葉があるように、心は胸にあるイメージもありますよね。所在はわからないのに、言葉として確かに存在して、それによって人は笑ったり悲しんだり怒ったり喜んだりする。そんな機微にずっと興味を持ち続けていて、作詞の原動力になっています。 そして作詞するときは、まず全ての歌詞をネガティブなワードで作ります。書いた歌詞を、今度はひとつひとつポジティブなワードに変換していく。例えば、「なんで文句ばかり言うの?」から、「他人の目は気にしないで」と言うふうにするなど。私自身、ネガティブなワードを書き連ねることでストレス発散になっているし、ポジティブに変換する作業で考えが整理されていくのを感じています。 なぜこのような作詞法をするかというと、人の弱さやネガティブな部分こそ美しいと思っているから。そこで傷つくんだ、そこで弱るんだ、という部分を知ると、途端にその人が愛おしくなる。そしてもっともっと知りたくなるんです。 今の世の中、とりわけ日本人は完璧を求めすぎてしまうのかもしれません。完璧である必要はなくて、弱い部分はちゃんと人に見せて良い。見せて、話すことはとても重要なこと。困ったなら助けを求めて良いし、誰かが困っていたら助けられる人でありたい。心をオープンに、誰に対してもフラットにすることで、ちゃんと自分のミスに気付けるようになったことも、この20年で人として成長できたことだと思っています。 ただ、同じネガティブなことでも、人の悪口は言わないようにしています。言霊を信じていますし、自分に跳ね返ってくると思うので。なので逆に感謝の気持ちや、「ありがとう」はことあるごとに人に伝えるように。でも、たまには愚痴混じりに言うこともあります。「ムカつく!」って(笑)。