「昔の名前VS女性1期生」立憲民主党の代表選が吉田晴美氏の参戦によって急変化
立憲民主代表選は7日午前、告示され、野田、枝野、泉、吉田の4氏(届け出順)が、党所属国会議員20人以上の推薦人名簿など立候補に必要な書類を提出、受理された。4氏の中で吉田氏だけが代表選初出馬。出馬に執念を見せた江田憲司元代表代行(68)は最終局面で断念し、吉田氏への一本化に応じた。 4氏は届け出直後に党本部で共同記者会見。その中で野田氏は、国民が不満を募らせている政治改革について「当事者の自民党にはできない。他の野党と連携し、うみを出し切る役割の先頭に立つ」と宣言。枝野氏は「政権の選択肢をつくる。自民党などを支持してきた人にも共感してもらえる理念を訴える」と現実的な政権構想づくりを訴えた。
その一方で、泉氏は「3年間、政権を担える政党をつくる一心で歩んできた。私に託してほしい」と代表としての実績をアピール。吉田氏は「(当選)1期生の挑戦などあり得ないという永田町の常識を変えたい。子どもが何をめざしてもいい、必ずチャンスがある国にする」と教育を軸とする旧来型の政治からの意識転換を訴えた。 ■泉氏、告示前夜の推薦人確保でも「大満足」 ただ、早々と出馬を決めた野田、枝野両氏に対し、吉田氏だけでなく現職の泉氏も推薦人確保に苦闘し、ようやく出馬にこぎつけたのが実情。かねて代表再選への意欲を明言していた泉氏が、最終的に推薦人を確保できたのは6日午前零時前で、衆院第1議員会館前の歩道上で記者団に「届け出日までにそろえばいいと考えていたので、もう遅いも早いもなく大満足です」と満面の笑顔で胸を張った。
そもそも泉氏は、4月の衆院3補選では「3連勝」した時点で代表続投は当然と考え、「推薦人はいつでも集まる」と自信満々だった。しかし、7月7日投開票の東京都知事選で、小池百合子知事の打倒を目指して擁立した蓮舫元民進党代表(前参院議員)が想定外の3位に沈んだことで党内の空気が一変。いわゆる「立憲共産党路線」での選挙戦を主導した泉執行部の責任が問われる事態となった。 そうした状況を踏まえて、党内に幅広い人脈を持つ枝野、野田両氏が先行出馬したことで、泉氏の出馬の可否が注目される状況に。追い詰められた泉氏は最大の支援組織である連合に頼り、関係議員などに接触したが不発に終わり、5日夜、党本部で江田氏、馬淵澄夫元国土交通相(64)と相次いで会談して協力要請したがこれも挫折した。このため、枝野氏を支える党内最大グループ「サンクチュアリ」と交渉を続けた結果、同日午後11時過ぎにようやく推薦人確保のメドが付いたとされる。