【台風と秋雨前線】三連休前半にかけて西・東日本で警報級の大雨のおそれ 九州北部は200~300ミリクラスの大雨か
沖縄の南にある非常に強い台風21号は、現在、先島諸島に最も接近している。先島諸島では、きょう31日(木)からあす11月1日(金)をピークに大荒れの天気に警戒が必要だ。また本州付近にも、温帯低気圧に変わったあと秋雨前線と一体化して、警報級の大雨をもたらすおそれがある。11月のスタートは、西・東日本を中心に季節外れの大雨に警戒が必要になる。
台風21号 先島諸島に最接近
台風21号は、発生した当初はいきなり「大型」で、現在は「非常に強い」勢力に発達している。きょう(木)午後は勢力を維持したまま、台湾を直撃する見込み。そこで一気に勢力を落とし、台湾海峡に抜けた後、進路を次第に北、東寄りに変えそうだ。そのご、あさって(土)の朝までに東シナ海で温帯低気圧に変わる見通し。
台湾では、台風18号の時のような災害級の大雨や暴風になるおそれがある。沖縄の先島諸島には、きょう(木)夕方にかけて最も接近し、あす(金)にかけてをピークに大荒れの天気になりそうだ。瞬間的に35メートルの暴風が吹き荒れ、海上は猛烈にしける見込み。活発な雨雲がかかり、局地的に非常に激しい雷雨になる可能性もある。竜巻などの激しい突風にも注意が必要だ。
西日本を中心に11月平年の降水量を大きく上回る可能性
本州付近も、あす(金)から三連休前半にかけて季節外れの大雨になるおそれがある。台風21号は、あさって(土)に温帯低気圧に変わった後、秋雨前線に取り込まれ、3日(日)の朝にかけて列島を通過する見込み。
今夜から九州南部や四国で雨の降る所があり、あす(金)の午前中は九州北部や中国地方、昼ごろから近畿や北陸、東海で、関東も早ければ夕方以降、次第に本降りの雨になる見通し。各地、一日半から二日間ほど断続的に雨が降り、局地的に短時間で一気に道路が冠水するような雨の降り方になる可能性もある。総雨量は西日本の日本海側を中心に多くなり、九州北部では200~300ミリになる所もある見込み。
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。紅葉シーズンの地域では、排水溝の落ち葉詰まりによる冠水などにも注意が必要になる。風も強まるため、横殴りの雨にも気をつけたい。 (気象予報士・丸田絵里子)