阪神・藤川監督 座右の銘はレジェンド2人の猛虎魂継承し「球進一歩」に
阪神・藤川球児新監督(44)は、監督人生のスタートにあたり、座右の銘を「球進一歩(きゅうしんいっぽ)」と定めた。 「道を一歩ずつ進むという意味で。これだったら、岡田監督から譲ってもらえたと思って、ピンときた(ひらめいた)」 前監督の岡田彰布オーナー付顧問は23年に日本一を成し遂げるまで「道一筋」だった。村山実さんの「球道一筋」から派生した言葉で、藤川監督も岡田前監督にならって村山さんの言葉をアレンジ。「道」を「進」、「筋」を「歩」に変えた。レジェンド2人の猛虎魂を受け継ぐという意思表示。球団創設90周年のメモリアルイヤーにふさわしい4文字だ。 2年ぶりの優勝を果たすために、中心選手は「コア(中核)は大山」だと言い切った。今オフ、国内フリーエージェント(FA)権を行使した末に残留。球団最長タイの5年契約を結んだ主砲を「勝負強さ、出塁率、守備のハンドリングを含めて。40歳を超えても現役をできると思っている」と息の長い活躍を期待した。 指揮官自身、お正月は一家だんらんのひとときを過ごす。「もう大きい」という子供たちと、今も自宅でビンゴ大会や人生ゲームで盛り上がる。シーズンに向けての英気を養うことが、現役時代からの習わしだ。 いよいよ戦いが始まる。球団では、1リーグ時代を含めて10回優勝し、6人の監督が栄冠をつかんでいる。しかし、過去に監督経験がある人ばかりで、新人監督の達成はない。現役時代に日米通算245セーブを挙げたレジェンド右腕の新しい挑戦が始まる。 (倉世古 洋平)