「減量失敗→失格処分→現役引退」で物議を醸したインド代表のレスリング女子が“政治家への転身”を電撃発表!「女性たちの力になりたい」
パリ五輪・女子レスリングの減量失敗&失格騒動で物議を醸したインド代表選手、ビネシュ・フォガトが政治家への転身を明かした。英公共放送『BBC』などが伝えている。 【画像】まるで別人!? 髪をばっさりカットして政界進出を発表するビネシュの最新写真 現地8月7日の女子レスリング・フリースタイル50キロ級決勝で、サラ・ヒルデブラント(米国)と対戦する予定だったビネシュ。1回戦で日本の須﨑優衣を倒して勢いに乗り、ファイナルまで到達したが、決勝を前にした計量で体重超過が判明する。およそ100グラムのオーバーで、まさかの失格を言い渡されてしまったのだ。 1回戦から準決勝までの3試合が開催された前日の朝の計量はパスしていたが、試合を重ねるなかでの栄養補給により、体重が2キロも増加したという。ハードなトレーニングやサウナ、採血、最後は髪の毛を切るなどあらゆる手段を尽くしたが、結局50キロを下回ることはできず。ビネシュは計量失敗を知ると昏倒し、過度の脱水状態で病院へ搬送された。 母国インドなどから失格取り消しや銀メダルの授与を求める声が相次いだが、IOC(国際オリンピック連盟)の裁定は変わらない。すぐさまCAS(スポーツ仲裁裁判所)に提訴するも、「計量に失敗したという点に議論の余地はない。リミットを超えないようにするのは、明らかに選手自身の責任だ」との理由であっさり却下された。 失意のビネシュはSNS上で現役引退を表明。帰国後のインドでは盛大なセレモニーが開催され、あらためて国民的な人気を誇るアスリートであることを内外に示した。 そんななか、現地9月6日にビネシュは男子のレスリング代表選手であるバシュラン・プニアとともに、現在野党であるインド国民会議派に入党すると発表した。出身であるハリヤーナー州から出馬する予定で、農民層が大半を占める同州でビネシュは絶大な人気を得ているという。 記者会見に臨んだ30歳は「神が祖国の人びとに奉仕する機会を与えてくださったことに、とても感謝している」と切り出し、「私は人びとを、とくに女性たちの力になりたい。レスリング人生で傾けたのと同じくらいの献身と努力を注ぎます」と誓った。 圧倒的な人気と知名度を背景に政界への進出を決めたビネシュ。はたしてレスリングの舞台と同様に、インド国内で名声を築くことができるのだろうか。 構成●THE DIGEST編集部
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