残クレ契約で車が「返却不可」と言われた! これって騙された? 契約時の「落とし穴」について解説
普通に買うよりも毎月のローン支払金額が抑えられるため、車を購入する際に利用者が増えている残価設定型クレジット(残クレ)。ローン支払いの最終回に車をディーラーに返却すれば、その時点の車の価値(残存価額)の支払いが免除されますが、ある条件を満たしてしまうと返却不可になることもあります。本記事では残クレ契約の注意点や、対処法を紹介します。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
残クレ契約には“縛り”が存在する
残クレ契約は、将来のある時点での車の価値をあらかじめ決め、その価値分の支払いを最終回に据え置くことで毎月の支払いを抑えられるのが特徴です。 例えば400万円の車を4年払いで買う場合、4年後の車の将来価値を150万円とすると、最終回に150万円を残すことで、48回(12回×4年)の支払いのうち47回は250万円(400万円-150万円)と利息を分割で支払えばよくなり、1回あたりの支払額を抑えることができます。 ただ、車の将来価値を担保するために縛りとも言える4つの条件があります。ここでチェックしていきましょう。 ■走行距離 中古車の価値を決める重要な要素の1つが走行距離です。契約時に「月平均1000km以内」といった形で制限することで、その価値を維持することができます。多少のオーバーであれば違約金という形で清算することもできます。 ■修復歴の有無 走行距離と同じくらい重要な要素が「事故に遭って大きな修理をしているかどうか」です。万が一事故による修復をした場合は、問答無用で車両の返却ができなくなってしまいます。 ■内外装の傷 車に傷があると車両を返却できなくなってしまいます。数年間にわたり車を所有し乗るわけですから、一定範囲の小傷やへこみであれば返却できるようにはなっています。とはいえ、大きくこすってしまったら走行距離と同様に違約金を請求されるか、修理してから返却することになります。 ■改造など 車を購入した時の装備の状態で車両を返却する必要があります。つまり、自分好みにカスタマイズしてはいけないということです。仮にカスタムした場合、車両返却時に元に戻せるものであれば問題ありませんが、ボディに穴をあけるなど加工が必要となるカスタマイズはNGとなります。 また、サーキットなどでスポーツ走行やレースなどをしてしまうと、返却すらできなくなってしまう契約条件のメーカーもあります。