一気に評価アップ! Jリーグ“ブレイク”ランキング1~10位。2023年、最も市場価値を上げたのは?
台頭する選手もいれば、大きく成績を落とす選手もいるが、2023シーズンに最もブレイクした選手は誰なのだろうか。データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値上昇額ランキングを紹介する。※2023年1月1日と2024年1月2日の市場価格を比較。価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠。
10位:大久保智明(浦和レッズ) 生年月日:1998年7月23日(25歳) 市場価値の上昇額:35万ユーロ(約4900万円/140%UP) 市場価値の変動:25万ユーロ(約3500万円)→60万ユーロ(約8400万円) 2023リーグ戦成績:30試合1得点2アシスト 大久保智明は、東京ヴェルディの下部組織で育ったが、ユースからトップチームに昇格できなかった。それでも中央大学での活躍を経て、2021年に浦和レッズに加入し、プロキャリアを始めている。 プロ1年目はシーズン後半戦から起用されるようになり、リーグ戦18試合に出場した。2年目は23試合、3年目は30試合と、着実に出場機会を増やしている。それに伴って市場価値も上昇を続けているところだ。 切れ味の鋭いドリブルが最大の武器である大久保は、2023シーズンのマチェイ・スコルジャ監督体制で右サイドハーフのファーストチョイスになった。細かいタッチで変化をつけることができ、密集の中でも相手の重心の逆をとって突破していく。2023シーズンのドリブル数は99回で、Jリーグ全体で4位タイだった。 得意のドリブルで突破したあとのラストパスやシュート精度に改善の余地があり、得点やアシストが伸びていないところは課題と言えそうだが、守備への貢献度も高く、90分間を走り抜く体力もある。酒井宏樹との縦の連係も浦和の武器の1つだ。
9位:大迫敬介(サンフレッチェ広島) 生年月日:1999年7月28日(24歳) 市場価値の上昇額:35万ユーロ(約4900万円/41.2%UP) 市場価値の変動:85万ユーロ(約1億1900万円)→120万ユーロ(約1億6800万円) 2023リーグ戦成績:34試合28失点 大迫敬介は、2015年にサンフレッチェ広島ユースに加入し、2018年にトップチームに昇格した。プロ2年目の2019年、林卓人の負傷離脱を機に出番を得ると、そのまま正GKに定着して評価を高め、19歳でサッカー日本代表デビューを果たしている。 シュートストップ技術に定評がある大迫は、特にボールをキャッチする能力が抜群だ。2023シーズンのJリーグのデータでは、クロスボールに対するキャッチ率が30.2%でリーグ3位となっている。ペナルティエリア内シュートとペナルティエリア外シュートのキャッチ率もリーグ上位だ。 大迫はビルドアップの質が課題と言われてきたものの、徐々に向上している印象で、総合力の高いGKへと成長している。 日本代表ではなかなか出番がなかった大迫だが、カタールワールドカップを終えたあと、2023年は4試合に出場した。森保一監督が期待している若手GKであることは間違いない。