人畜共通感染症「ブルセラ症」、熊本県内で初確認 20代男性、海外で感染か
熊本県は18日、人畜共通感染症のブルセラ症の患者が県内で確認されたと発表した。県内での確認は、記録が残っている2006年以降で初めて。県は海外で細菌に感染した可能性が高いとみている。 宇城保健所管内に住む20代の男性が感染した。7月に海外で豚に接触する業務に当たり、帰国後の10月24日に発熱した。11月に医療機関に入院し、12月13日にブルセラ症と診断された。既に退院し、症状は快方に向かっているという。 県健康危機管理課によると、ブルセラ症は感染した動物への接触などで感染する。発熱や筋肉痛、倦怠[けんたい]感などの症状が出て、重症なら死亡する恐れもある。国内では近年、家畜の感染は報告されていない。 県は、海外では加熱殺菌が不十分な乳製品や肉を食べず、動物の食肉処理や分娩[ぶんべん]をしている場所に近づかないよう呼びかけている。(横川千夏)