退職まであと5年ありますが「退職金は2000万円」の見込みです。ずっと賃貸暮らしだったので自分のマンションが欲しいのですが、いくらまで使っていいでしょうか?
50歳代で住宅ローンを組む際の注意点
50歳代でマンションを購入するにあたって、住宅ローンを組むことを考える人もいるでしょう。50歳代で住宅ローンを組むことは可能ですが、審査に通るかどうかという点を気にしなければなりません。 金融機関は完済時年齢の制限を80歳以下に設けていることが多く、20代や30代で住宅ローンを組むのと比べたら返済期間は限定されます。また、住宅ローンを借りるためには、団体信用生命保険(団信)に加入することが前提です。健康状態がよくなければ団信への加入ができず、住宅ローン審査に通らない可能性を高めます。 ■頭金を多く入れて借入金額を減らすことがポイント 50歳代で住宅ローン審査を受ける際には、頭金を多く入れて借入金額を減らすことを考えてみてください。返済期間を短くできる、借入金額を少なくできるといった理由で、審査通過の可能性を高められます。 ただし、退職金をすべて使うのは、老後の生活費のことを考えたらリスクが高いでしょう。貯金がどのくらいあるのかにもよるため、一般的に退職金をいくらまで使ってよいか判断するのは困難です。老後の生活費に影響を及ぼさない程度の頭金を入れる、無理のない返済計画を立てることを検討してみてください。
老後の生活費を考慮したうえで自分に合ったマンションを購入しよう
50歳代でマンションを購入する際に、退職金をいくらまで使ってよいという明確な決まりはありません。マンション購入価格の予算を決める際に、年収の5~7倍程度の物件を目安にするとよいといった意見もありますが、現在貯金がどのくらいあるのか、老後の生活費は年金でまかなえるのかなどを事前に確認し、適切な購入計画を立ててみてください。 なお、退職金でマンションを一括購入するのは避けたほうがよいでしょう。老後にかかる生活費や医療費などを年金でまかなえない場合、急な支出ができても対処することが困難になります。 マンション購入は、無理なく返済できるようしっかりと計画したうえで住宅ローンを組み、後悔のないマンション選びをしましょう。 出典 公益財団法人生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査 厚生労働省 令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部