キャロウェイ「PARADYM(パラダイム)」シリーズのモデル選びは試打して選ぶが鉄則って本当?
キャロウェイ「パラダイム」でゴルフクラブ選びは大転換
飛びの「エピック」、やさしさの「ローグ」に次ぐキャロウェイ第3のブランド「パラダイム」が先日発表された。ここ数年、ゴルフクラブ選びの本命のポジションをキープしているキャロウェイだけに、乗り換えを考えているゴルファーや、昨年リリースの「ローグST」シリーズからの買い替えを検討している方も多いだろう。 だが、パラダイムをクラブスペックやこれまでのキャロウェイ製品のモデル選びの感覚で選ぶのは早計かもしれない。まずは、先入観を持たずに試打すべき。そう思う理由は、素材や構造の進化が劇的すぎるからだ。
パラダイムドライバーは標準モデルも超低スピン、ドローバイアスモデルは劇的やさしさ!?
まず、パラダイムのドライバーには、ヘッド中間部をトライアクシャルカーボンのクラウンとフォージドカーボンのソールという2種類のカーボン素材を筒状に成形した業界初(※特許出願中)の360°カーボンシャーシが採用されている。ボディの中間部が従来のチタン製から大幅に軽量化したことで、余剰分の重量をフェース側とヘッド後端という前後に分配することができ、かつてないほどの高慣性モーメントな重心設計を実現しているのだ。 また業界内で他社に先駆けて導入してきたAI技術による練度はさらなる熟成をみせており、モデル別にフェースの肉厚を最適化させた「AI FLASHフェース」や、フェース裏の柱やフレーム状の構造「ジェイルブレイク・テクノロジー」がフェースのたわみを拡大、ターゲットゴルファーの打点傾向から打ち出し角やスピン量を補正するばかりか、今回、打点のバラつきまでをも勘案し、着弾点のバラつきまでをも抑制させているという。 また、新発想のパラダイム アイアンも圧巻だ。これまでになく美しい”顔”で、シンプルなバックフェースとなった本作では、その形状からは想像できない、いわゆるブッ飛び系アイアン級の飛距離性能と球の上がりを両立させてる。これは、新開発のスピードフレーム構造の恩恵によるもので、いわゆる軟鉄の単一構造や中空構造とも異なる、フレーム状の構造が、高い反発性能を備えたウッド譲りのフォージド455フェースカップの搭載を可能とし、さらにモデル別のAI FLASHフェースとタングステンウェイトの搭載による低重心化が、飛んで球が上がってミスにも強い性能を実現させたのだ。 パラダイム(スタンダード)アイアンのアドレスカット。バックフェースも同様、すっきりした顔だちは、いわゆる飛び系アイアンのそれと一線を画す昨年発表されたローグSTシリーズが”近年のキャロウェイのテクノロジー全部入り”とすれば、本シリーズは”未見のキャロウェイ最新テクノロジー全部入り”とでもいうべきだろうか。とにかく、ベースとなるヘッド性能が大幅に底上げされているのは間違いない。本稿の冒頭で「パラダイムはエピックとローグの中間」というポジショニングを説明したが、実はこれにより、例えば”ローグST ♦♦♦(トリプルダイヤモンド)では球がつかまらなかったゴルファーが、スイングタイプにもよるが、性能が爆上がりしたパラダイムの ♦♦♦ではやさしく感じる”といった逆転現象を生みだしているのだ。つまり、キャロウェイを長年使っているゴルファーであっても、従来のモデル区分のイメージや性能だけでは、適正クラブの判断ができない可能性があるのだ。これが、「パラダイムは試打して選ぶべき」という発言の意味だ。