ミケロッティ マーシャル コスワース イルムシャー…… クルマ好きなら忘れられないあのブランドの今【10年前の再録記事プレイバック】
■東名自動車 全日本F2にも参戦
日産系のレース会社として設立されたのが1968年。2輪のレースチーム、城北ライダースが設立母体で、日本の本格的なレーシングコンストラクターとしての草分け的な存在。1973年にはGC/F2用のBMW M12エンジンのチューニングを手がけた。看板ドライバーの鈴木誠一が日産の大森ワークスと契約していたため、日産のサテライトチーム的な位置づけだった。 1989年には全日本F3選手権にワークス参戦を果たし、1994年に東名パワードに社名変更。現在、パーツ開発は行なっているものの、レース活動は東名エンジンや東名スポーツが引き継ぐ形に。また、日産車以外にトヨタにスバル、三菱も扱っている。
■いすゞ車最強チューナー イルムシャー
ラリードライバーだったギュンター・イルムシャーが1968年に設立したドイツのチューニングメーカーで、主にオペル系のクルマを手がけていたことで知られる。 乗用車市場から撤退する前、いすゞがオペルと同じGMグループだったということもあったため、イルムシャーにチューニングを依頼し、スポーツモデルにイルムシャーバージョンがたびたび登場することになった。2代目のFFジェミニに始まり、ピアッツァにアスカ、ビッグホーンにまで設定され、ハンドリングバイロータス仕様と並ぶ人気シリーズとなった。 現在、イルムシャーはオペル車を中心に同じGMグループのキャデラック、シボレーなどのコンプリートカーの製作や販売のほか、エアロパーツやアルミホイール、マフラーや足回りなどを手がけている。 日本市場では現在、オペル車を買えないのだから、いっそのことイルムシャーで買うのもありかも?
■1970年代のF1界を席巻。コスワース
1958年に設立されたレーシングエンジンビルダーで、社名は創立者の英国人、M・コスティンとKM/H・ダックワースのふたりの姓を組み合わせたもの。当初はエンジンチューナーとして発足したが、独自のレース用エンジン開発を手がけるようになり、主に資金提供を受けていたフォードのバッジがつけられてレースに使用された 1967年にロータス49に搭載されたDFVエンジンはJ・クラークのドライブで同年のオランダGPでデビューウィンを飾った。その後多くのプライベーターチームのマシンに搭載されるようになると、1970年代のF1を席巻。単一型式名のエンジン最多勝となる154勝を達成し、現在もF1エンジンを供給中。 頻繁にオーナーが変わる会社で、2004年にフォードがジャガーF1チームとともにCARTシリーズオーナーのG・フォーサイスとK・カルコーベンにレーシング部門を売却した。レーシング部門以外はVWグループに残っていたが、2004年12月にドイツのマーレグループに売却。