スペインGP金曜日は不本意な結果のVCARB、角田裕毅は土曜からの巻き返しに意欲…チーム幹部は「アップグレードのデータに満足」上積みは効果的か|F1
チーム幹部アラン・パーメイン氏も「簡単な一日ではなかった」と口にして、金曜日の失速が想定外だったと述べている。 「FP1は少し散々な結果となってしまったね。ユウキの車は冷却システムに問題があり、修復に走行時間を取られてしまった。新しいリアウイングのDRSにも問題が発生し、FP1の残りの時間では慎重にそれを閉じた状態での走行を余儀なくされた」 「当然、ラップタイムは伸びなかったけど、正しい条件で走らせることができなければ、クルマのバランスを完全に感じ取ることも難しい」 「FP2では、ファクトリーが新しいウイングの完全な分析を行っている間に、いくつかの変更を加え、以前の仕様のウイングに戻した。リアエンドを少し落ち着かせるために両方の車のセットアップを調整したけれど、FP2でさえどちらのドライバーもクルマの出来は満足できるような状況ではなかったようだ」
FP2の途中では、角田がチーム無線を通じて「フロントの挙動がきつい」と報告する場面があった。パーメイン氏は土曜日からの修正点は多岐にわたると語っている。だが持ち込んだ新要素の効果については、数値上では満足している模様だ。 「リアエンドのグリップが少し不足しており、セットアップを改善して、明日の修正に向けて、今夜はじっくり作業する必要がある。それがうまくいけば、いつものタイムシートに戻ることができるはずだ」 「ただ、アップグレードによって得られたデータについては満足している。その箇所についてはすべて順調に機能しているし、問題はない。要点はクルマのメカニカル面と、サスペンションのセットアップ改善に置かれる」 今回、アップデートを入れていないアルピーヌがFP2で上位勢に匹敵するタイムを叩き出すなど、金曜日の段階では各チームの勢力図が分かりづらい状況となっている。 一方でVCARBは大きなアップグレードを入れたものの、金曜日は不本意な結果となった。だがパーメイン氏が「データについては満足している」と語ったように、VCARBの上積みはあるようだ。 土曜日のFP3及び予選では、アップグレードの効果を発揮してポテンシャルアップを示すことができるのだろうか。今季は上位勢に迫る位置で戦っていただけに、新要素の機能性をどう引き出すのかがここからの大きな見どころとなりそうだ。
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