ついに「ディーノ」も1億円オーバー! フェラーリレッドブック公認済みの個体は日本で発見されポーランドでフルレストアされました
かつては日本にあったディーノ246GTS
1972年から1974年までの実質3年間にも満たない期間で、1274台もの台数がカスタマーのもとにわたったと書けば、その人気の大きさも改めて理解できようというものだ。 今回RMサザビーズのパリ・オークションに出品されたディーノ246GTSは、1973年式のモデル。工場出荷時のマローネ・ディーノ・メタリッツァートのボディカラー、ベージュ・ビニールのインテリア、そしてデイトナ・スタイルのシートはオリジナルのままで、もちろんシャシーとエンジン、トランスミッションがマッチングナンバーであることも、フェラーリ・クラシケによって確認されている。 RMサザビーズによれば、ファーストオーナーにデリバリーされて以降の履歴はほとんど判明していないというが、それはこのモデルが長年日本にあったことが理由であるという。 2015年、「07474」のシャシーナンバーを持つこのディーノ246GTSは日本で発見され、その時の走行距離は約3万7000kmだった。その後、現在のオーナーが購入しポーランドに輸出。2016年から有名なピョートル・ベム・レストレーションが、そのコンディションを新車同然にするための作業を開始している。シャシーとボディはイタリアへと送られ、完全に修復されたという。レストアは2023年に終了。フェラーリ・クラシケからのレッドブックは、2024年の1月に出品者のもとに届いたはずである。 はたしてこのフルレストア済み、1973年式ディーノ246GTSはどれほどの金額で落札されたのか。その結果は63万5000ユーロ(邦貨換算約1億160万円)というもの。全出品車の中で10番目にランクされる落札価格だった。
山崎元裕