【毎日書評】短時間でよい結果を出すためのドイツ流「早起き習慣」
14時以降のカフェインカット
ご存知のとおりカフェインは、眠気覚ましや集中力アップの強い味方。しかし早起きを習慣にしたいのであれば、摂取する時間に気を配る必要があるといいます。 摂る時間によっては入眠が難しくなったり、睡眠の質を悪化させてしまったりする可能性があるからです。 一般に、カフェインは摂取から約5~6時間の半減期(効いている時間)を持つとされます。体質の差も考慮し、就寝への影響を排除したいなら、ベッドに入る8時間前からはカフェインの摂取を控えたいところです。 つまり、8時間睡眠を前提とすれば、朝6時に起床するためには、前日の22時には就寝する必要があります。そこから、カフェインの影響が否定できない8時間を逆算すると、カフェイン摂取は14時までにすべき、ということがわかります。(97ページより) 事実、ドイツのオフィスでカフェスペースに集まっていたドイツ人の同僚たちも、おもに午前中からお昼にかけてコーヒーを飲んでいたと著者は明かしています。 ランチ後のエスプレッソを飲んだら、あとは水やノンカフェインのハーブティーに切り替える人が大半だったというのです。(97ページより)
起床後ルーティンの自動化
早起きが習慣になってきたとしたら、それを長続きさせる必要が生じてきます。そのための秘訣は、「朝起きてからやること」を明確にしておくこと。 著者も基本的には朝型の生活を実践できているようですが、起床後の行動が決まっていないときは、ベッドから起きるのが億劫になるといいます。 そんなときに役立つのが、「起床後ルーティンの自動化」です。 朝起きたら「ベッドを整える」「熱いシャワーを浴びる」「運動する」「読書する」「瞑想する」といったルーティンをあらかじめ組んでおくのです。そうすると、目覚めたと同時に「まずは何をしようか……」と考えることなく、体が勝手に動くようになります。 自分に考える時間を与えないというのがポイントです。(98ページより) また、「走る」「勉強する」といった行動目標ではなく、中長期的な目標をセットしておくことも有効であるようです。たとえば「ダイエットで○キロ痩せる(ために走る)」「TOEICの点数を〇点にする(ために勉強する)」など。 たとえばマラソンが趣味だという著者の場合、出場したいマラソン大会にエントリーし、目標タイムを決めると急にスイッチが入るそうです。 まず大会の日付から逆算して、毎月〇キロ走る、という中長期的な目標を定めます。それを達成するためには毎朝□キロ走る必要があって、そのためには△時に起きなければ……と毎日のルーティンに説得力を持たせていくのです。(99ページより) そうすれば、自分から言い訳を考える時間を奪うことができるというわけです。そんな些細なことも、ドイツ人のような働き方を身につけるためには必要なのかもしれません。(98ページより) 仕事の効率を上げることができれば生産性は高まり、生産性が高まればサッと帰宅できるようになることでしょう。すると自分の時間が増えるため、さまざまなことに挑戦する意欲がわき、可能性が開けていくはず。未来をよりよいものにするために、本書で明らかにされているワークスタイルを取り入れてみてはいかがでしょうか。 >>Kindle Unlimitedの3カ月無料キャンペーン【10/20まで】 Source: すばる舎
印南敦史