「体重75キロ超えた?」 別々に移籍→決勝で再会…世代屈指の2大砲が求めた“熱量”
そう、2人とも一目で判別できるほどの巨漢選手。並んでみると身長は濱谷が、体重は細谷が上回っている。ともに世代屈指の大砲だが、細谷が互いの優劣を冷静に語っている。 「体重は負けてない! それと飛ばす(打球の飛距離)のもオレじゃないですか。でもミート力がすごいのはリュウタ(濱谷)で、ぜんぜん三振しないし、どんな球でも意地でも当ててくる」 これを伝え聞いた濱谷は、異論はないという顔をして別のことを口にした。 「ナオキ(細谷)は前のチームでバッテリーを組んだ友だちだから、こうやって決勝で戦えたことも、全国大会に一緒に出られることも、うれしいというか、良い思い出になると思います」 全日本学童は47都道府県王者によるチャンピオンシップ大会だが、加盟数の多い東京は開催地枠も加えて計3枠ある。また8月の本大会は予選と異なり、70メートルの特設フェンスが全会場で設置される。 「サク越えを5本は打ちたいです」と細谷。これを伝え聞いた濱谷は「それならオレは10本いきます! あっ、でも力んじゃうから、やっぱりオレも5本で(笑)」 両チームは現在、東京都知事杯フィールドフォーストーナメントにも参戦中。ともに順調に勝ち上がると、3回戦でまた相対することになる。 〇大久保克哉(おおくぼ・かつや)1971年生まれ、千葉県出身。東洋大卒業後に地方紙記者やフリーライターを経て、ベースボール・マガジン社の「週刊ベースボール」で千葉ロッテと大学野球を担当。小・中の軟式野球専門誌「ヒットエンドラン」、「ランニング・マガジン」で編集長。現在は野球用具メーカー、フィールドフォース社の「学童野球メディア」にて編集・執筆中
大久保克哉 / Katsuya Okubo